ハセガワ1/350隼鷹を作る(その10)

2017–01–08 (Sun)
 3回前の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 99艦爆をとりあえず1機作ったところまで。基本はハセガワの空母艦載機セット(前期型)とレインボーの専用エッチング(Rb3516)です。アンテナ柱や胴体帯・機番などは後でまとめて付けます。


 南太平洋海戦当時の99艦爆は翔鶴の記録映像などから上面が暗緑色の迷彩塗装で、やや幅広の敵味方識別帯が翼の前縁に付いていたものと考えられます。はっきりしないのが日の丸の白縁の有無で、前々回の記事で触れた「軍用機味方識別に関する海陸軍中央協定」では、迷彩がある飛行機は胴体の日の丸に方形の白または白輪を描くとあるのですが、実際の写真や映像を見ると胴体にそのような塗装を施したものはあまり見当たらず、翼の上下面に白縁を付けているものを目にします。この製作では翔鶴の記録映像から胴体・翼共に白縁無しとしましたが、確証はありません。

 また模型の設定が多大な犠牲を払った後の隼鷹第三次攻撃隊なので、機体の塗装もかなり痛んでいただろうと考えて銀の下地が所々出た表現としています。上の画像は照明が反射してかなり銀が強く写っています。


 裏面はこんな感じです。ここも墨入れをやや強めに入れたほか、排気筒からの汚れも強めに表現しています。250kg爆弾は後でまとめて取り付けます。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その9)

2016–12–17 (Sat)
前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 機銃12基を作ったところまで。内容は前回書いたようにレインボーモデルのエッチングの銃座にベテランモデルのレジンパーツの銃架を付け、他に多少モールドを追加しています。いつものことですが、同じものを同じ精度で数を揃えるのは肉体的にも精神的にも楽ではありません。上手くいくときはサクサク進むものですが、何故か最後の一基になって部品が連続で行方不明になったり壊れたりで、その一基が終わるのに数基分の時間を要したりします。


 全体の感じはこんなところです。


 面倒ついでに艦上機も10機分(零戦6、99艦爆4)作ることにして、船体は来年年明けから取り掛かることにします。ミッドウェー以降の空母艦上機のマーキングはどうも資料によって記述がまちまちなので、次はそれについて少し書くことにします。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その8)

2016–12–10 (Sat)
前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 艦載艇に艦名デカールを貼って6種10隻分の製作はこれで一段落付きました。都合で9mカッターのみ舵の部品がまだ付いていませんが、これは船体のエッチングを本格的に使い始めた時に取り付けます。

 艦尾甲板の13m特型運貨船収納部の部品(D8)は、公式図と比較すると深さが1mm程足りないようで、キットの部品を使用しても運貨船の船首の先端が艦尾甲板から若干出てしまいます。完成後はほとんど見えない所で、かつキットの部品を使う限り組立に支障はありませんが、この製作ではタミヤの部品を使う関係で上に載る12m内火ランチと干渉してしまいます。それで部品の床を切り取り、その下にプラ板で床板を付ける事で底を1mm程下げました。完成後に床は全く見えないので、切り取った床と壁の境目は特に整形はしません。

 他には公式図では中央の仕切りの艦尾側に開口部が描かれているので、一応開けてあります。また壁面の三ヶ所に棚のようなモールドがありますが、飛鷹の公式図では不鮮明ながらも「防水幕格納筐」と書いてあるように見えます。もしその通りならモールドは棚ではなく箱になりますが、ここもほとんど見えない部分なのでそのままとしています。

画像左から艦尾甲板(D12)、床面を切り取った運貨船収納部(D8)、
プラ板で作り直した床。

画像上はキットの元の状態、
下は収納部の床面を下げてタミヤの運貨船を乗せた状態。



 兵装も一緒に作っておく事にします。ただし高角砲は船体に砲座を据えて全体のバランスを見ないと製作できないので、三連装機銃をここで作ります。個数はとりあえずマリアナから艦首4基分を除いた最大12基分とします。

 ベテランモデルの三連装機銃(VTW35033)はレジンとエッチングの複合で、大変精巧な部品ですが、約2mm四方の銃座に8種類のエッチングを取り付けるため折角の銃座のモールドが接着剤で埋まってしまいますし、全体の強度も全く期待できません。塗装中にも壊れそうな感じなので、銃座は比較的精巧で組みやすいレインボーモデルのエッチング(Rb3537)を用い、銃身他をベテランのレジンパーツを使うことにします。この組み方の場合、ベテランの銃身はレインボーの銃座よりわずかに幅が広いので、側面を削って合わせます。

画像左がレインボーモデルの三連装機銃(Rb3537)の銃座、
右はベテランモデルの三連装機銃(VTW35033)の銃身と銃座内部部品
画像の他にレインボーの銃座基部と防盾が一体になったパーツを使用します。

レインボーのエッチングは紙細工のように組立が大変な製品もありますが
この1/350用機銃に関しては板厚があり連装単装共に比較的容易に組めます。
実艦写真から防盾有り、照準器LPR式とし、環型照準器の部分は外しています。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その7)

2016–12–03 (Sat)
 3回前の続き。
 キットが届いたので、まず艦尾付近を仮組して艦載艇の「見え具合」を確認します。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 中央のレセス内に入る13m特型運貨船は一部しか見えそうにありません。その上に付く12m内火ランチもよくは見えないようです。その前提で残り2種類の艦載艇を作ります。


 12m内火ランチは一隻を幌付き、もう一隻は幌の枠のみとします。これはハセの部品そのまま+BIGBLUEBOYのエッチングですが、幌の枠だけは部品がなく、なぜかどのメーカーからも1/350用では出ていないので、0.1mm洋白線を組んで作ります。エッチングのように上手くはゆきませんが、よく見えない部分なのでこれでよしとします。奥の幌は製作の都合でまだ接着はしていません。


 13m特型運貨船は上側の一部しか見えないので、いまいち特徴を捉えていないタミヤの艦載艇セットの部品を使い、キットの部品は(今後あと何隻1/350の空母を作れるかわかりませんが)一応残す事にします。この製作ではBIGBLUEBOYのエッチングを流用し幌を加えた以外はそのままです。底の部分は完全に見えないのでスクリューや舵も取り付けていません。

 艦載艇は必要な6種10隻の製作がほぼ終わったので、艦名デカールを貼って仕上げます。艦尾甲板は若干検討するところがありますが、それが終わった後は機銃の製作に移り、船体はその後とします。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹、発売。

2016–11–26 (Sat)
 先週、予定通りキットが発売になりました。ざっと見たところ、装備品の多くが既存の流用なので、全体的な印象は長門や赤城とそれほど変わらないように見えます。迷走気味の外板表現は今回は微細なモールドが付けられています。バリエーションはマリアナ沖海戦以前の状態が考慮されているようです。

外箱の仕様は従来のハセガワ1/350キットと同じです。
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 キットの部品数は以下の通り。

有効部品数990(船本体856、艦載機126、スタンド8)
内、流用部品300
(長門274<武装、艦載艇他>、赤城26<艦載艇、旗竿、菊花紋章>)

 この有効部品数とは、ランナーグループ内の全部品から不要部品を除いた数にランナーの枚数を掛けた合計値で、実際の組立に要する部品数はもう少し減ります。他社の1/350戦艦空母と比較しても大体平均レベルと言えます。

タミヤ新大和1140(+同梱エッチング330)
ハセガワ長門1050、赤城1170
アオシマ(リテイク前)金剛530
フジミ金剛830、飛龍680(+同梱エッチング30) いずれも約数

 同規模の中型空母のフジミ飛龍では部品数が隼鷹の7割程度ですが、同型艦もバリエーション展開も見込めないためにより合理的な設計が成された結果だろうと考えます。



 キットの船体には外板表現が成されています。ハセガワの1/350では付けたり付けなかったり中途半端だったりとキット毎にばらつきが見られる部分ですが、隼鷹の彫刻は比較的微細なもので、キットの印象を良くしている部分です。ただ、外板の配置パターンには疑問があり、特に艦首側艦底部のまとめ方と右舷中央水線付近の表現が気になりますが、別に全体の印象を左右する程の要素ではありません。これは製作の段階でまた詳しく書く事にします。艦橋と基部のふくらみは熔接構造ですが、ここにも船体と同じ凹モールドが付けられています。かなりの誇張表現ですが、完成見本写真を見る限り全くモールドが無いよりは精密感が加わっているように感じます。
 それと、船体の舷窓は昭和18年以降の中甲板以下が閉鎖された表現です。

船体外舷のモールド 上:右舷中央艦橋下 下:左舷中央~後部

 船体以外では、赤城ではただの凹みだった遮風柵格納部は飛行甲板と一体でモールドが付いているので、遮風柵は立てる事もできます。4本の信号檣は垂直水平どちらも可能ですが、説明書には曖昧な図示しかありません。格納庫の部品は無くエレベーターは別部品ですが下に下げる事もできません。ただ格納庫に関しては国内メーカーの1/350空母で再現しているものは無いので特段配慮が足りない訳ではありません。なお、隼鷹は格納庫の 両脇に船室や通路が並ぶ区画配置なので、格納庫の自作再現は他艦に比べれば容易にできると思います。

飛行甲板の遮風柵格納部のモールド

 組立説明書はハセガワの従来の艦船キットと同様ですが、実艦解説は表紙の1/3に簡単に書かれているだけで、タミヤ1/700の解説にもはるかに及ばないのは定価で2万超えるキットとしてはかなりいただけません。長門や赤城のような別冊子を付けろとは言いませんが、飛鷹型航空母艦は戦前日本の商船の発達やミッドウエー後の日本機動部隊の盛衰など多くの時代背景を背負っていましたし、メーカーの熱意を疑いかねない要素なので、せめてそれに見合った解説が欲しかったところです。



 キットの不要部品を見てゆくと、艦橋前の部品に91式高射装置の台座が付いた部品があるほか、艦首の増設機銃座が無い状態用のボラードも入っているので、マリアナ以前の仕様も考慮されているようです。その場合、艦橋前の4.5m測距儀の支柱に8cm双眼鏡用の張り出しが付きますが、この部分の部品割を見る限り、前に飛鷹との識別点で書いた隼鷹の正面に付ける形ではなく、飛鷹の斜め側面に付ける形に対応した割り方のように見えます。

艦橋前部の甲板 下(G82)を使用、上(G81)は不要部品
なお、画像右側の通風筒の部品のうち、長い方(G84,86)は不要部品ですが、
隼鷹の竣工時の公式図では艦橋下の舷側にこの通風筒が描かれています。

艦橋前94式高射装置の基部支柱の分割
奥の左舷側半分の部品(D18)には
見張台を取り付けられるような配慮は見受けられません。

 また、このキットでは飛行甲板先端と後端の鉄甲板部が別部品になっています。隼鷹と飛鷹には飛行甲板前縁の角の有る無しでどうも相違があるらしいのですが、飛鷹を出すつもりがないのなら前部は一体化しても特に支障はないようにも思えるので、恐らくバリエーションとして出てくるのはマリアナ以前の飛鷹ではないかと考えますが、設定時期はよくわかりません。

 船体は上で述べたように昭和18年2~3月の入渠の際に実施されたと考えられる、中甲板以下の舷窓が閉鎖された状態ですが、艦尾甲板の部品の裏側には、艦尾機銃座の設置で撤去された旗竿用と思われる3つの凹みがあります。ハセガワが飛鷹の艦尾機銃座の設置時期をいつと判断しているのかはわかりませんが、艦橋前後の増設機銃座がいずれも船体や飛行甲板とは別部品になっているので、ひょっとしたら舷窓の閉鎖モールドには目をつぶって竣工時として出すつもりがあるのかもしれません(ただし隼鷹の竣工時の公式図では艦尾旗竿は中心線からやや右舷側にずれた位置に描かれています)。

艦尾甲板(D12)の裏側
赤矢印は艦尾機銃座支柱の取り付け穴です

 他に考えられる仕様としては、マリアナ後の噴進砲を新設した隼鷹は、船体にそれ用の配慮が見当たらない点からちょっと難しいように感じます。またその竣工時は、舷窓の問題に加えて21号電探の新設に伴い艦橋から左舷に移設された第四方位測定室が別部品になっていないので、これも考慮はされていないようです。

 全体の印象はこんなところです。他の細かい部分に関しては製作の段階毎に述べることにします。

 以下次回。

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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
模型の守備範囲:船
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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