短信

2017–08–19 (Sat)
 1/350隼鷹は船体と専用エッチングの取り付け位置を調整しているところです。今回の製作では外板モールドをそっくり作り替えるので、その前に舷外通路などの取り付け位置をあらかじめマーキングしておく必要があります。

 ハセガワの専用エッチングの説明書は一枚の紙に無理矢理レイアウトを押し込んだ構成で、組立説明書の順番通りでもなければその図解と角度が正反対で描かれている部分もあり、取り付け位置の指示も曖昧でエッチングと差し替えるパーツの指示もないという、非常にわかりにくいものになっています。加えてベーシックABスーパーを全て揃えた場合、その極めてわかりにくい説明書3種とキットの組立説明書の合わせて4種を見比べる事になり、作業が滞って仕方ありません。1/350赤城の頃から見られる問題ですが、一向に改善の気配が見られないのは閉口するばかりです。



 このブログではこれまで航空母艦隼鷹/飛鷹の型を「飛鷹型」と書いていました。これは世界の艦船やグランプリ出版「軍艦メカニズム図鑑日本の航空母艦」、模型関連の資料などの記述に従ったものです。しかしながら、これはどうも空母改装に当たっての仮称艦名が飛鷹が1001番艦、隼鷹が1002番艦となっている所から来ているようで、実際は竣工して軍艦籍に編入されたのは隼鷹が先で、海軍の法規をまとめた内令提要の艦船艦艇類別等級表でも隼鷹型/隼鷹、飛鷹となっています。そのためこのブログの表記も「飛鷹型」とした部分を全て「隼鷹型」に書き換えました。本文のみでコメントの修正はできないので一部相違が残ったままかもしれませんが、御了承願います。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その28)

2017–08–12 (Sat)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 左舷側に続き、右舷側の船体もジャッキステイ用の穴を開けた後モールドを削り落としました。大型吸気口も裏の凸モールドを削って開孔します。舷窓のうち閉鎖されていないものは凹モールドを一旦埋めた後にエッチングの舷窓パーツのサイズに合わせて穴を開け直します。ここは外板モールドを付けた後に透明材を入れる予定です。


 右舷側の艦橋下部は終戦後の写真を見る限り、電線と二つの舷窓がある部分の直下までが鋲接、それより上が熔接構造のようなので、熔接部分はキットの表現のままとしてモールドもジャッキステイ以外そのまま残します。左舷同様、右舷側も専用エッチングと入れ替える部品の差し込み穴を埋めておきます。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その27)

2017–08–05 (Sat)
 製作は船体に入ります。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 船体には外板モールドが凹で表現されています。太かったり彫刻そのものが無かったりとハセガワの艦船キットでは一作毎に表現が変わる部分ですが、この隼鷹のキットでは比較的繊細な表現になっています。


 しかしながら外板モールドの付け方に疑問があるため、この製作では大半のモールドを一旦削り落として付け直すことにします。ジャッキステイもジョーワールドの通し穴ピン+金属線の組み合わせで作りますが、外板を張り直した後に裏側から突いて穴の位置を決めるため、まずキットのモールドに沿って2.5mm間隔で0.2mmの穴を貫通させ、その後にモールドを削り落とします。


 現在は左舷側の開孔とモールドの削り落としが終わり、右舷側の開孔に掛かっている所です。大型吸排気口も開けて裏にメッシュを貼りますが、これは船体裏側の凸モールドを削ると自然に開きます。舷窓の凹モールドも一旦全て埋めます。またエッチングと取り替える部品の差し込み部分も埋めておきます。外板を貼る前の調整は後でもう一度行います。

 外板の詳細については工程がそこまで進んだ時に改めて述べます。
 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その26)

2017–07–17 (Mon)
 前回の続き。

 隼鷹の戦後解体中の写真の中で、舷側水線下に角形の穴が写っているものがあります。
丸スペシャルNo.11 空母隼鷹・飛鷹 p62より
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 隼鷹の93-98番フレームは、左舷では艦首側の無線檣の下付近になります。それで模型の船体にマーキングをして比べてみると、元写真にキールの全体像が写っていないので微妙ではありますが、大体この近辺かもしくはやや艦首寄りのように見えます。


 元写真に写っているのが主復水器の海水吐捨口という確証もありませんが、同時代の客船であるクイーン・メリーやエリザベスのそれが角形2個×2組の形式なので、一応この形で作ることにします。

クイーン・メリー進水式の映像より

 クイン・メリーは4軸船で、片舷当たり2基のタービンにそれぞれ復水器が付いています。吐捨口は画像で見える通り角形で、この近辺の船底に吸入口が同数付いています。


 それらに従って船底の諸孔位置の図も機関室部分のみ描き直しました。相変わらず信憑性は0ですが、前回よりは少し理解が深まった気はします。

 次回より船体の製作に入ります。
 なお、今週末の更新は事情によりありません。次回は07/29以降の予定です。



ハセガワ1/350隼鷹を作る(その25)

2017–07–08 (Sat)
 船体の製作に入る前に一つ整理することがあります。以前の記事で船底の諸孔を検討した際に、隼鷹固有の資料が無いため当初は手元にあった飛龍の図面を流用したのですが、「飛龍と隼鷹では復水器の仕様が異なるから、参考にすべきは他の商船ではないか」という指摘を受けました。全くその通りなので改めて資料を探すことにしました。

 その結果、国会図書館に所蔵されているモータシップという雑誌の1940年7月号に掲載されている客船新田丸(後の空母冲鷹)の機関室全体装置図に行き当たりました。機器説明の多くは印刷が潰れていますが、主なものは何とか判読が可能です。

客船新田丸(空母冲鷹)機械室左舷側装置図
モータシップ1940年7月号掲載図面より作成
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

  船舶用のタービン機関の仕組みを大雑把に説明すると、缶室のボイラーで焚いた高圧蒸気をタービンに送って推進力に替え、圧の落ちた蒸気を復水器で冷却して水に替え、ボイラーに送って焚くの繰り返しになります。この蒸気の冷却に大量の海水が必要になるため、水線下には海水の取入と排出口があり、それらの位置は冷却器である復水器の仕様や装備位置と関係があります。

 それで新田丸の復水器は低圧タービンの下にあり、船首側の船底にある吸入弁から循環水ポンプで海水を送り込み、冷却後に舷側の吐捨弁から排出している事がこの図面からわかります。隼鷹も復水器の仕様は同じなので給排水関係も同様と考えますが、復水器の正確な位置を示す資料がありません。機関室のおおまかな機器配置は一般艤装図に描かれている場合もあるのですが、隼鷹型空母(橿原丸級客船)で入手できた図面はいずれも機関室の配置が空白で何も描かれていません。

 ただ、飛鷹の昭和18年6月14日出図の艦内側面図(写真日本の軍艦別巻図面集で隼鷹として描かれているものと同じ)には、機器の記載はありませんが機械室の構造が一部描かれています。

空母飛鷹一般艤装図 艦内側面より
機関室の状況(艦底より中甲板まで)

 これを見ると、93-98番フレームに掛けて空洞を作る形で鋼材が組まれているように描かれています。上で述べた新田丸の装置図と比較すると、主復水器の周辺の構造とよく似ています。そのため、隼鷹の主復水器は新田丸と同じく低圧タービンの下に付く形だったのかもしれません。もしそうだとすれば、主復水器の海水吐捨弁はこの近辺-新田丸と同じ仕様ならば93-98番フレーム付近ということになります。

 長くなるので以下次回。

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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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