前回の続き。
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します) 左舷の短艇甲板の下部サポートは一旦全て同一形状で作りましたが、右舷側がボートダビットの下部で形状が変わっているのなら、左舷側も同様ではないかと考えて一部表現を変えました。ただしこの近辺を明確に示した写真は手元になく、甲板の幅も右舷より短く必ずしも同一条件ではないため、確証はありません。なお甲板の縁の部分は右舷と同様にレインボーの穴開き桁エッチングを貼って仕上げています。
以前にも書きましたが、南太平洋海戦当時の隼鷹は91式高射装置を搭載していたと考えています。根拠は覚え書きの
1,
2,
3を参照して下さい。左舷側は4.5m測距儀の艦首側の脇にあったと考えられるため、張り出しの部品(J34)のブルワークを一旦削り、不要部品内の14式方位盤のモールドの無い側(AF53)を2個合わせて円形としたものを取り付けて91式高射装置の台座とします。高射装置のシールドとの接合部にはメリハリを付けるためフライホークの1/350リノリウム押さえ板(FH350009)を巻き、背面にファイブスターの水密戸(FS351017)の下側をカットして取り付けています。画像はありませんが、艦橋前の右舷側高射装置の基部も同様に仕上げています。
最後に張り出しの縁に2mmのプラストライプを貼ってブルワークとし、裏側にレインボーの穴開き三角板エッチングを貼って補強とします。ブルワーク裏側への三角板の貼り付けは細かい上に数もあって楽な工程ではないのですが、ブルワークをプラストライプのような極薄のプラ板で置き換えた場合は実物同様に補強材として働き強度も上がるメリットがあります。
なお、上画像左側の4.5m測距儀の基部は塗装の関係で仮に付けただけでまだ接着はしていません。張り出しとの間にすき間が空いていますが、ここは接着する際に合わせます。
張り出しの下部近辺は戦後に撮影された鮮明な写真がありますが、91式高射装置が撤去された後の状態なので正確な仕様は想像するしかありません。写真からは三角サポートが前縁に沿って切断されているので、その先端を伸ばした形と捉えるのが自然ですが、舷側からかなり離れているので機銃座のように下部に支柱を設ける方がより自然なようにも思えます。そもそも幅が短い
高角砲演習砲の甲板の下部が支柱なのに、ここが三角サポートだけというのも変な話です。
結局、もしここに支柱があった場合には機銃座のようにサポートももっと複雑な形状だったと考えられる事から、三角サポートのままとしましたが、仕様を明確に示した写真や図面は無く確証はありません。
以下次回。
なお、今週末の記事更新はありません。次回は12/09以降の見込みです。