1/350で何か作ってみる(その24)

2010–10–17 (Sun)
 以前、軽巡矢矧の入渠用図で船底には多種多様の穴が開いているという話をしました。船の水線下は水に隠れているためなかなか認識できない事ですが、ボイラーを焚いて機械を動かすためには多量の冷却水を必要としますし、各種ポンプの注排水用、軍艦であれば弾火薬庫への注水孔、また水線の上にもスカッパーと呼ばれる生活排水や雨水の排水口などが開いています。

 理由はよくわかりませんが、一般的に博物館の展示模型や造船所が船主に献上する大型模型では水線下の開口部は表現されていません。フルハルの組立模型も同様に船底部はスクリューと舵とビルジキール程度しか表現されていないものがほとんどでした。

 船底の諸孔は一般配置図や側面図には記載されていない事が多く、全ての船に対して正確な情報を求めるのは不可能です。しかしながら、あまり見えない部分とはいえ、フルハルの模型であるならば水線の上の表現と同様に水線の下にも注意を払って始めてバランスが取れるものですし、他艦の例からある程度類推もできますから、今後はそういう部分にも意識を払ったものが出てくるのではないかと個人的には考えています。



 この艦の船底諸孔位置が示された入渠用図は、昭和19年3月12日付のものが大和ミュージアムで公開されています。水線上のスカッパーまで記された詳細な図面ですが、あまり綺麗なものではなく複写しただけでは判読が困難なため、私は端末画面の拡大機能を使ってセルフトレースしてきました。


 入渠用図では側面図と断面毎に付近の穴の位置が記されているため、まず工作台に該当する断面フレームの位置を書き込み、そこに船体を置いてマーキングすることにします。

 以下次回。

« 短信 | HOME |  1/350で何か作ってみる(その25) »

コメント

いつも精密さに驚きながら拝見しております.
艦底部の各種開口部がどのように再現されるのか、とても楽しみです.
私の乏しい知識では、河井登喜夫氏の1/100大和に開いているのを本で見たことがあるだけでした.

ファインモールドの綾波には艦底の穴が再現されるようです.これの評判如何によっては、外板継目表現に続いて艦底に穴を開けるのが流行になるのかもしれないですね.
ttp://blog.livedoor.jp/msplus/archives/3682708.html#

  山だ登るさん、こんにちは。

 再現といっても図に従ってただ穴を開けるだけですから、それほど凝ったことはしていません。あとは塗装で存在感を示せればと考えています。

 ファインの綾波は高めの価格設定に企画発表から発売までの期間があまりにも長すぎた点など、気になる事ばかりです。そういう事態にならないようなので良かったものの、仮に海外メーカーがトラペ/モノクロームの秋月レベルの内容で実売3000~3500円ぐらいで速攻で出されていたら、あれだけの内容をもってしても対抗は難しかったかもしれません。

 大和ミュージアムの公開資料の中に綾波の同型艦の夕霧の艦底諸孔位置図があった(舞鶴海軍工廠造船部昭和11年8月5日製図)ので、参考の一環で複写してきたものが手元にあります。これはキットの実物を見ないと何とも言えませんが、リンク先の写真を見る限りでは、最も大きな穴を3種類ほど再現しているようですが、大きさと開口位置は図面とはかなり違うように見えます。

コメントの投稿

 
管理者にだけ表示

トラックバック

トラックバックURL

http://momo120.blog69.fc2.com/tb.php/558-2b0f0993

⇒ この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

プロフィール

MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
模型の守備範囲:船
Webページ:模型の缶詰

現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

Twitter

カテゴリー

最近の記事

最近のコメント

カレンダー(月別)

08 ≪│2017/09│≫ 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

月別アーカイブ

2017年 09月 【3件】
2017年 08月 【4件】
2017年 07月 【4件】
2017年 06月 【3件】
2017年 05月 【4件】
2017年 04月 【4件】
2017年 03月 【2件】
2017年 02月 【3件】
2017年 01月 【3件】
2016年 12月 【5件】
2016年 11月 【5件】
2016年 10月 【4件】
2016年 09月 【6件】
2016年 08月 【4件】
2016年 07月 【4件】
2016年 06月 【3件】
2016年 05月 【4件】
2016年 04月 【2件】
2016年 03月 【7件】
2016年 02月 【4件】
2016年 01月 【3件】
2015年 12月 【4件】
2015年 11月 【2件】
2015年 10月 【3件】
2015年 09月 【3件】
2015年 08月 【6件】
2015年 07月 【4件】
2015年 06月 【5件】
2015年 05月 【6件】
2015年 04月 【5件】
2015年 03月 【5件】
2015年 02月 【4件】
2015年 01月 【6件】
2014年 12月 【5件】
2014年 11月 【5件】
2014年 10月 【4件】
2014年 09月 【4件】
2014年 08月 【5件】
2014年 07月 【1件】
2014年 06月 【1件】
2014年 05月 【3件】
2014年 03月 【1件】
2014年 02月 【1件】
2014年 01月 【2件】
2013年 12月 【1件】
2013年 11月 【1件】
2013年 10月 【2件】
2013年 09月 【2件】
2013年 08月 【2件】
2013年 07月 【1件】
2013年 05月 【1件】
2013年 04月 【1件】
2013年 03月 【1件】
2013年 02月 【3件】
2013年 01月 【4件】
2012年 12月 【4件】
2012年 11月 【6件】
2012年 10月 【2件】
2012年 09月 【2件】
2012年 08月 【2件】
2012年 07月 【2件】
2012年 06月 【3件】
2012年 05月 【4件】
2012年 04月 【1件】
2012年 03月 【2件】
2012年 02月 【4件】
2012年 01月 【9件】
2011年 12月 【8件】
2011年 11月 【6件】
2011年 10月 【14件】
2011年 09月 【8件】
2011年 08月 【5件】
2011年 07月 【6件】
2011年 06月 【4件】
2011年 05月 【4件】
2011年 04月 【4件】
2011年 03月 【1件】
2011年 02月 【3件】
2011年 01月 【3件】
2010年 12月 【7件】
2010年 11月 【9件】
2010年 10月 【9件】
2010年 09月 【10件】
2010年 08月 【11件】
2010年 07月 【6件】
2010年 06月 【4件】
2010年 05月 【5件】
2010年 04月 【5件】
2010年 03月 【3件】
2010年 01月 【3件】
2009年 12月 【7件】
2009年 11月 【4件】
2009年 10月 【1件】
2009年 09月 【5件】
2009年 08月 【10件】
2009年 07月 【3件】
2009年 06月 【5件】
2009年 05月 【9件】
2009年 04月 【2件】
2009年 03月 【9件】
2009年 02月 【7件】
2009年 01月 【9件】
2008年 12月 【7件】
2008年 11月 【9件】
2008年 10月 【4件】
2008年 09月 【9件】
2008年 08月 【9件】
2008年 07月 【11件】
2008年 06月 【10件】
2008年 05月 【11件】
2008年 04月 【10件】
2008年 03月 【10件】
2008年 02月 【14件】
2008年 01月 【15件】
2007年 12月 【16件】
2007年 11月 【15件】
2007年 10月 【15件】
2007年 09月 【15件】
2007年 08月 【16件】
2007年 07月 【15件】
2007年 06月 【15件】
2007年 05月 【17件】
2007年 04月 【15件】
2007年 03月 【15件】
2007年 02月 【14件】
2007年 01月 【16件】
2006年 12月 【16件】
2006年 11月 【15件】
2006年 10月 【16件】
2006年 09月 【15件】
2006年 08月 【15件】
2006年 07月 【17件】
2006年 06月 【13件】

ブログ内検索

リンク

RSSフィード

ブログランキング

気に入っていただけましたら
押して頂けると励みになります

AD banner

楽天で探す
楽天市場