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ハセガワ1/350隼鷹を作る(その99)

2019–06–23 (Sun)
 前回の続き。
 製作は引き続いて飛行甲板のモールドの付け直し中です。



右:昭和造船史別冊艦艇図面集収録の公式図より
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 キットの固定式滑走制止装置に於ける制止索と支柱の付け根のカバーのモールドは、支柱側にすぼまった形になっています。これは一直線で支柱に付くように描かれている竣工時の公式図とは異なっています。

写真日本の軍艦四巻より

 マリアナ沖海戦直前の艦上写真を見る限りでは、該当部分はキットの表現に近いように見えます。ですからこのモールドには根拠があります。

写真日本の軍艦三巻より

 しかしながら同時代の航空母艦の写真や図面では、このような形状のカバーが他には見当たりません。一例として瑞鶴の固定式滑走制止装置のカバーの写真を挙げますが、隼鷹の竣工時の公式図に近い形に見えます。


 結局昭和17年のこの部分が明瞭にわかる写真や映像がない事から、ここは公式図の表現に合わせる事にしました。



軍艦剣崎(航空母艦祥鳳)
第二滑走制止装置(固定式)装備図より右舷側周辺の状況

 以前、祥鳳の固定式滑走制止装置について書きましたが、この図面をよく見ると固定式(赤矢印)は甲板に倒伏した状態と扛起(起立)の両方が描かれています。また移動式(青矢印)には注釈はありませんが、起立の際には艦首尾方向に固定用の索が付くのでこれは起立状態を示しているようです。

昭和造船史別冊艦艇図面集収録の公式図より

 その上で隼鷹の竣工時の公式図を見ると、注釈はありませんが滑走制止装置はいずれも倒伏と起立の両方の状態を描いている事がわかります。そのため、模型にする場合は起立状態の部分を外して考えることになります(なお公式図に於ける固定式滑走制止装置の支柱部分は上にも書いたように「カバー」であって、これ全体が起立する訳ではなく、内部に円柱状の支柱があります)。


 そしてキットの専用エッチングベーシックBの固定式(No.337)と移動式(No.327、キットの通り作る場合は不使用)はいずれも公式図の表現をそのまま形にしているので、赤で示した起立位置の部分をカットする必要があります。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その98)

2019–06–17 (Mon)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 飛行甲板のモールドの彫り直しで、前後方向の木甲板の接合部を先に彫る事として艦橋横の第三固定式滑走制止装置の付近まで彫っています。

 二基の固定式滑走制止装置は倒伏状態としますが、支柱部分のカバーは外した形とします。そのため収納部のモールドを0.5mmほど彫り込んでいます。ここには後で0.5mm径の丸棒を入れます。また制止索の支柱への取り付け部分の形状がキットと異なっていますが、これは公式図に準じたものでキットのモールドにも根拠はあります。これは2基の制止装置のモールドを全て彫り直した後に改めて述べる事にします。

 移動式制止装置は本体は取り外した状態とし、取り付け部分と制動装置を作る事とします。上の画像には写っていませんが、艦尾側(画像左上側)の甲板上に取り付け部分のみモールドし直しています。キットには艦橋横の1基分のみ専用エッチングが入っていますが、以前に書いたようにマリアナ沖海戦当時は移動式は全て撤去されていたと考えられるため、キットをそのまま作る場合は付ける必要はないと考えます。

 また専用エッチングの固定式と移動式制止装置の表現は公式図の描写の通りですが、どうも倒伏状態と起立状態の両方の記載を分けずにそのまま形にしているようです。この事も後で述べる事にします。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その97)

2019–06–09 (Sun)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 引き続き飛行甲板表面のモールドの彫り直し中です。上画像は少しわかりにくいかもしれませんが、左上から右下への対角線で切って左下側(青の目盛りがある側)が彫り直した部分、右上が元のキットのモールドになります。前回も書きましたが飛行甲板は塗装の工程が多いのでモールドも多少強めに彫っています。


 以前に着艦誘導用の照門灯を製作した際に後回しにした照星灯の部品(Q11)ですが、比較的目立ちかつ自作が極めて困難な部品にもかかわらずキットの専用エッチングには部品がなく表現に思案していましたが、台座のトラス部分に近いエッチングがやっと見つかったので製作しました。フライホーク1/700空母マストセット1(FH700213)の部品3のトラス部分を切り出して上下に真鍮帯板を付け、基部とライトの部分を元の部品から移植しています。この照門灯は終戦後の写真を見る限りでは断面がキットのような四角形ではなく工の字のようにも見えますが、全容がよくわからないのでキットの表現に近いものとしています。

 記事を書いた後で気が付きましたが、上の照門灯はライトの部分に仰角が掛かっていません。ここは後で修正しておきます。
 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その96)

2019–06–02 (Sun)
 前回の続き。
 製作は飛行甲板に移ります。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 まず着艦制動装置の扛起装置の部分のモールドが、制動索の中心から艦尾側に広い形になっています(上画像左)。竣工時の公式図がそのように描かれているので根拠があることですが、木甲板の空母で他に例が見当たらない上に、隼鷹自身もマリアナ沖海戦直前の艦上写真では均等な形に見えます。竣工時はその通りだった可能性もありますが、この製作では艦尾側のモールドを1mm切り詰めて均等な形とします。


 キットの飛行甲板のモールドは全体的に非常に浅めで、特に艦尾側の端はよく見えない程です。甲板の塗装は明度を上げるために一旦白サフを吹いた上で甲板色→ウォッシングとスミ入れ→白線引きの工程を取るので、このモールドでは恐らくほとんど消えてしまいます。スケールを問わず航空母艦は上方への構造物があまり無いので、飛行甲板の表現が製作の重要なポイントと捉えていますが、メーカーの完成作例に於いてスケールの割に飛行甲板にメリハリがあまり感じられない理由も浅すぎるモールドにあるのではないかと考えます。

 そのため、飛行甲板のモールドを0.100mmをメインに0.075, 0.125mmのBMCタガネで強弱を付けながら彫り直し、飛行機繋止用のアイボルトも0.3mmドリルで掘ることとします。ガイドとなるモールドは付いていますし平面上での作業なので航空機ほどの難易度は求められませんが、数が膨大なので楽ではありません。

 上の画像は艦尾の端の部分で、赤矢印を中心に上下板12枚分を彫り直した所まで。少しわかりにくいかもしれませんが、木甲板の継ぎ目のモールドがよりはっきりします。

 なおこのキットでは上画像で示す所の、木甲板の縦の継ぎ目の部分は元々モールドされていません。確かにマリアナ沖海戦直前の艦上写真や終戦後の写真では見えない部分ですが、隼鷹の戦友会誌の記念写真では足元に写っているのが確認できますし、そもそも前後方向に全て一枚板という事は構造上有り得ません。この製作では前後方向に30mm間隔とし、5mm毎に位置をずらして処理する事とします。

 しばらくこの作業が続きます。
 以下次回。

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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
模型の守備範囲:船
Webページ:模型の缶詰

現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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