1/100海王丸の製作は一時休止します。

2016–08–27 (Sat)
 前回の記事にも書きましたが、今年の秋にハセガワから1/350で空母隼鷹が発売されます。隼鷹は個人的にも思い入れの深い船の一隻で、もし大スケールのキットが出るような事があれば何をさておいても作りたいと、子供の頃からずーっと思っていました。

 当初は1/100海王丸とは平行して作るつもりでしたが、資料の検討や準備作業もあり、予定通りならばキットが出るまでそれほど猶予はありません。それで、平行で工期がダラダラと延びるよりも集中して作る方が良いだろうと考え、当面の間は1/350隼鷹の製作をメインとし、1/100海王丸については進捗があった時にその都度記事を書くことにします。

 隼鷹はまだキットが出ていませんが、事前にできる事もかなりあります。
 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹のことなど。

2016–08–22 (Mon)
 ハセガワが1/350で航空母艦隼鷹を発表しました。発売予定は11月、価格は20,000円+税、他にいつものように専用エッチング3種と木製甲板がオプションとして、艦載機4種各3機が後期艦載機セットとして別売されます。

 まだ大型キットが出ていない中で、図面や写真資料が揃っている歴戦の航空母艦といえば隼鷹か龍驤が挙げられるので、次に1/350で動きがあるとすれば恐らく隼鷹だろうとは考えていました。しかしながらタミヤからと見ていたので、ハセガワというのは多少意外な感はありました。もっとも、客船氷川丸→1/450信濃→隼鷹の流れなので、メーカー的には段階を踏んでの開発だったのかもしれません。内容的には氷川丸で気になった商船特有の外板モールドを簡略化するか否かが気がかりですが、他はこれまでのハセガワ1/350の流れを汲んだものになるだろうと。

 隼鷹が最も華々しく戦った海戦といえば、ホーネットを撃沈に追い込んだ1942年秋の南太平洋海戦が有名ですが、キットの設定時期は1944年6月のマリアナ沖海戦となっています。これは南太平洋海戦当時の正確な兵装が全く不明であり、マリアナの後は航空母艦としての戦闘を行っていない点を考慮しての事と思われます。公式図が残存している竣工時(ダッチハーバー攻略)は増設分の機銃座の取り外しや兵装の入れ替えに閉鎖された舷窓の復旧程度なので改造はそれほど困難ではありません。マリアナ後は煙突回りと信号檣基部の構造の違いや噴進砲座の追加など少し手間が掛かりますが、ひょっとしたら部品の追加入れ替えで限定版が出るような気もします。

 それで、隼鷹(と橿原丸)は個人的にも思い入れの強い船なので、キットが発売され次第1/100海王丸と平行で作ります。キットに関しての詳しい印象も製作と合わせて述べることにします。

海洋大百周年記念資料館に行ってきました(その2)

2016–08–13 (Sat)
 前回の続き。二階の展示物の中から幾つか。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 大阪商船が1906年に大連航路用に建造した貨客船鉄嶺丸の半割模型。戦前日本の重要航路の一つであったことから、今で言うところのVIPが多数乗船したといいます。鉄嶺丸は1910年に大連沖で遭難沈没してわずか4年の生涯を閉じ、模型だけが名残を留めています。

 半割模型(Half hull model)とは、元々は船の建造に先立って船体形状を示す目的で船大工によって作られていたもので、船体の右舷側半分を板に貼り付ける形式でしたが、後に画像のような船全体を割る精巧な展示模型も作られるようになりました。現在はインテリア目的で作られる他にあまり見る機会はなく、組立模型でもこのような形式で販売されたものはほとんど無いため、一般にはあまりなじみがないかもしれません。


 同じく大阪商船が1924年に別府航路用に建造したくれなゐ丸(二代)の半割模型。和辻春樹博士設計の洗練されたデザインが特徴で、主機にいち早くディーゼル機関を搭載した船でしたが、先の戦争でフィリピン沿岸航路に派遣され1944年9月に戦没して果てました。一見通常の模型に見えますが、船体に接する板面を鏡として反射で左右対称の一つの船体に見えるようになっています。横浜の日本郵船博物館に所蔵されている信濃丸の模型もこの形式です。


 初代海王丸の1/100ビルダーズモデル。本サイトでも以前に触れましたが、籾山艦船模型製作所製で竣工時を示す貴重なものです。対になる日本丸の模型は鹿児島大学水産学部が所蔵していますが、こちらは一般には公開していないようです。


 終戦直後の1945年10月9日に神戸港内で触雷沈没した練習帆船大成丸の遺品など。機雷爆発の水柱が消えた時には既に船体は真っ二つに折れて水中に沈み、乗員練習生合わせて46名が殉職する大惨事になりました。画像右側の舵輪の脇にある船鐘は、第一次大戦中の1915年12月に地中海でUボートの雷撃によって撃沈された貨客船八坂丸の遺品です。


 海底までの深さを計測する手動測深機(左)と電動測深機(右)の実物。現在の船では船底の音響測深機を用いるためどちらも使われていません。戦前の海軍艦艇にも装備されていたもので、公式図によっては設置位置を明記している図面もありますが、模型で再現しているものはあまり目にしません。


 二階の休憩スペースから保存船明治丸を見る。以前は経年劣化が進みかなり傷んだ状態でしたが、2013~15年に掛けて大規模な修繕工事が行われ非常に綺麗になりました。当初は地中に埋められている船底を掘り出す事も検討されたそうですが、予算の関係で断念されたようです。今回は時間の都合で見学できませんでしたが、いずれ機会があればじっくり見たいものです。

 今回の記事は以上です。

海洋大百周年記念資料館に行ってきました(その1)

2016–08–06 (Sat)
 先日、東京に行った際に東京海洋大の百周年記念資料館に行ってきました。大学の付属施設なのであまり知られていない所ですが、ここには大正~昭和時代の商船のビルダーズモデル、機関や航海機器の実物、終戦の年に戦没した練習帆船大成丸の遺品など、前身の東京商船大学の時代から教材用として用いられてきた海事関係の資料が多数展示されています。

 また、資料館の前にはかつて練習船として使用された明治丸の実物も保存公開されています。公開日が限られているものの、どちらも無料で見学することができます。施設の概要は以下の通り。

東京海洋大学百周年記念資料館(保存船明治丸)
場所
 東京海洋大学海洋工学部越中島キャンパス内
 JR京葉線越中島駅下車徒歩5分程度
開館時間
 祝日を除く火、木、第一/第三土曜日、他に長期休館期間有り
 10:00~16:00(4~9月)~15:00(10~3月)
入場料金
 無料
撮影
 特に制限無し
関連設備
 館内に休憩スペース有
 便所は隣接施設に有、駐車スペースなし、飲食は大学内食堂利用可
注意事項
 休憩スペースの扇風機を除いて館内に冷暖房設備無し
(気温が非常に高い/低い日の見学はお勧めしません)
 キャンパス内にコインロッカー無し
 希望に応じて担当職員の解説有り

 資料館は二階建てで、一階は機関関係、二階が航海機器と大成丸関連の展示が中心で、商船の模型はどちらの階にもあります。撮った写真の中から幾つか。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 施設全景。この画像向かって左側に保存船明治丸があります。


 一階全景。中央の巨大な機械は1936年に学生の実習用として作られた三段膨張レシプロ機関の実物で、国内に唯一残っているものだそうです。


 三島丸の模型。日本郵船が1908-09年に掛けて欧州航路用に6隻建造した賀茂丸級貨客船の一隻で、1931年まで活動し1934年に解体されました。航路的に特設潜水母艦としても活動した靖国丸の先代の船に当たります。製作元や縮尺は明示されていませんが、2~3m近い巨大な模型なので恐らく1/48~1/60前後ではないかと思います。

 この画像右側に見えているのは国際汽船が1934年に建造した鹿野丸の模型で、1942年7月のキスカ湾外での米潜グラニオンとの一騎打ちで有名な船です。精巧なビルダーズモデルはここにあるのですが、今回は良い写真が撮れませんでした。


 大阪商船が台湾航路用に1934年に建造した高千穂丸の模型。船特有のシアーとキャンバーを大型客船で初めて廃止した船として知られています。籾山艦船模型製作所製1/48の巨大な模型で、細部のディテールがよくわかります。以前はキャンパス新二号館のロビーに置かれていましたが、今は資料館内で展示されています。


 練習帆船初代海王丸の蒸気操舵機。1930年の建造以来50年間装備されていたもので、1980年に電動機に更新された後にここで保管されています。海王丸の本船から更新撤去された装備品はどうもほとんど残っていないようですが、これは数少ない一つです。

 以下次回。

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MOMOKO.120%

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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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