1/100初代海王丸を作る:船体の再製作(その12)

2015–05–30 (Sat)
 前々回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 製作は船体右舷側の形状修正に入っています。


 手順は左舷と同じで、まず船体後半部の外板モールドを削り落とし、ウェルデッキ(上甲板露天部)の位置より少し下の側面を切り開き、図面を元に切り出したプラ板を仮の甲板として側面に取り付け幅を広げます。補強としてエポパテを詰めますが、ここは作業終了後に取り外します。


 次に側面の拡幅部にプラ棒を貼って固定した後で、船体後部まで切り開いて2mmのプラ板を押し込み深過ぎるシアーラインを上に押し上げます。船体裏側に1.2mmプラ板を貼って補強した後にエポパテを埋めて整形します。

 現状はここまで。このあと船首先端の側面形状を修正して拡幅部分の枠を作りパテで埋めます。工程はこれまで述べてきた左舷側と同じなので、整形が終わるまで製作に関する記事は止めます。次回以降は今月東京に行って見てきたものやその他の事柄について書くつもりです。

東京に行ってきました(その1)

2015–05–26 (Tue)
 先週、久しぶりに東京まで行ってきました。

 私が初めて東京に行った頃は上越または信越線経由の特急で片道7時間近く掛かった記憶があります。当時は米原で東海道新幹線乗り換えのほうが時間的には早かったのですが、営業kmが200km以上長いため料金も2~3割増ぐらいになり、時間最優先のビジネスマン以外は移動の選択肢にはなりにくかった記憶もあります。

 それで信越線経由で上野を午後4時に出る列車が当日北陸に戻る最終便でしたが、弁当の車内販売が最初の1,2周で終わってしまい、直江津に夜7時過ぎに着く頃にはホームの売店も食事コーナーもみなシャッターが降りている有様で、初めて乗ったときは11時の金沢着まで空腹を抱える羽目になった事をよく覚えています。

 直江津駅で食事というのは、当時は北陸本線と信越本線の境目で列車の進行方向が変わり、椅子の方向を変えたり乗務員が移動したりで10分ほど停車時間があったためで、簡単な食事程度ならここで取ることができました。他にも碓氷峠の走破に横川と軽井沢駅の間で特別な機関車を連結したり、その作業時間の間に横川駅で釜飯を買いに行ったりと変化に富んだ楽しい列車でした。

 やがて上越新幹線とそれに接続するほくほく線ができ、信越線経由の特急は廃止され、東京への移動手段は特急で越後湯沢に直行し上越新幹線に乗り換えるルートに替わりました。時間は4時間程になりましたが、旅の楽しみのようなものは減った感がありました。それもこの3月から金沢-東京直通の北陸新幹線に替わりました。

(本日の写真はクリックすると別窓で拡大表示します)

 新幹線で北陸-東京間は2時間半まで短縮されましたが、窓は飛行機並みに小さく、防音壁で外もあまりよく見えない上に富山-長野間はトンネルも多く本当に移動する手段だけになった印象を持ちました。どうも私は極端に速い旅はあまり性に合わないようです。

 写真も幾つか。


 金沢駅の新幹線改札。実は北陸三県の駅で自動改札機が導入されたのはこれが初めてで、在来線側は依然として有人改札です。


 速達タイプかがやきの普通席。前後の座席間隔は約60cmほどあり、前席がリクライニングシートを倒しても十二分に余裕があります。また電気コンセントが全席分に用意されています。



 東京での用事については次回に。

1/100初代海王丸を作る:船体の再製作(その11)

2015–05–16 (Sat)
 前々回の続き。

 船首の拡張部分の形ができたので、最後にタミヤパテで表面を整えます。タミヤパテはラッカーパテと呼ばれる種別のパテで、塗料と同じく混合されている有機溶剤が揮発する事で固まるものです。溶剤臭がある事を除けば安価で手軽かつ扱い易いパテですが、外気に触れる部分と内部で溶剤の揮発のスピードが異なる事があり、その関係で厚盛りすると溶剤の揮発に伴ってパテの容量が減ってゆく欠点があります。

ラッカーパテの特性と使用方法
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 つまり表面を触って乾燥したように見えた段階で削ると、内部の揮発が充分でないために時間が経つと面一に削った表面がわずかに凹んできて、埋めても埋めても完全に面一になってくれない事があります。パテと名前が付いていますが、この種のラッカーパテは流動性の低いサフェーサーと捉えるべきものです。

 体感的には0.3mmより厚盛りする場合はエポキシパテ等の化学反応型で事後変形しないパテやプラ材などで可能な限り埋め、最後の表面の「ならし」をタミヤパテで整えるのが有効な使い分け方ではないかと考えています。また、ラッカーパテ自体には強度がほとんど無いので、力の掛かる接着面の荒れを修正する場合は裏打ちなど接着を完全にしておく必要があります。


 まずプラ板をへらとして表面一面にタミヤパテを塗ります。白色のパテもありますが、表面の状態を把握しやすくするために通常のグレーのタイプを使用します。ラッカー系塗料の溶剤を混ぜれば流動性が上がって塗りやすくなりますが、上の図で示したように溶剤を混入すれば揮発後の容積もそれだけ減る(ヒケ易くなる)ので、チューブから出したものをそのまま使います。ヒケ対策にあらかじめ余計に盛る的な使い方も目にしますが、ラッカーパテを必要以上に盛るのはかえって底や中心部の溶剤の揮発を遅らせるだけです。これだけの面積に塗るとなると臭気も強いので防毒マスクと換気扇は必須で、またベランダ等で最低1日は陰干しして溶剤臭が無くなってから整形に掛かります。


 パテが乾燥したら400番のペーパーで削って表面をならします。パテが足りない部分やヒケる部分があれば再度塗って削ります。最終的には手の平でさすって違和感がなくなるまで表面を整形します。

 この船体には外板モールドが付いていましたが、実船と異なる部分が多いので一旦全て削り落としました。しかしながら、イマイのこのキットは今の主流の横隔壁を補強材とする構造ではなく、肉厚を多く取って船体そのものに強度を持たせる前世紀の設計なので、猛烈に硬いプラスチックが使用されています。ハセガワの艦船に使われているものよりも更に硬く、180番のペーパーを用いてもほとんど削れません。そのため、4cmほどに切ったL版の大型カッターの刃を立てて風呂場で削り倒す事になりました。船体後半部にも深い傷が幾つも付いているのはそのためです。

 これで左舷側の船体の基本形ができたので、一旦ここで一区切りとします。次回からは右舷側を同じ要領で修正します。

 なお、事情により本製作の次週の更新はありません。続きは5月30日以降の予定です。

1/100初代海王丸を作る:船体の再製作(その10)

2015–05–09 (Sat)
 前回の続き。

(この画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 エポキシパテ盛りから大まかに削った後で、改めて削ったり盛ったりして形を出してゆきます。今週は大体の形が出来たところまで。次週はこの上にタミヤパテを塗布して削り最終的な形を整える予定です。

 以下次回。

長門型戦艦の外板について。

2015–05–05 (Tue)
 以前、ハセガワの1/350戦艦長門のキットが発売された時に、船体水線上の水平の凸モールドの意味について突き合わせた外板を外側から留めている板ではないかと書きました。先日、ここは段付けでの接合部との指摘があり、改めて資料等を確認してみました。



 長門型戦艦に関しては、桜と錨の海軍砲術学校というサイトの戦艦「陸奥」引揚解体写真集のページに於いて、大戦中に爆沈し戦後引き揚げられた船体の詳細な写真が公開されています。これと比較しながら改めてキットのモールドを見てゆくと、艦首と艦尾の水線上の水平面にある凸モールドは段付け継手による外板の重ね合わせを意味している事がわかります。下側の外板の接合部が段になって上と接合する方法で、段状に加工された部分が離れると線のように見えるものです。これは海王丸/日本丸や氷川丸等には見られない接合方法です。また、水線下やバルジの凹モールドは板を突き合わせて裏側に当て板を付けて留める単板当金継手を表現しているようですが、上記の陸奥の写真ではバルジの艦底部は船体中心側の板が上に重なる重ね合わせ継手を用いているようです。


外板の接合方法、段付け継手と単板当金継手の違い

 それにより、ハセガワ長門の該当記事を書き換えました。段付け継手による外板の接合は戦艦から改造された空母加賀の船体にも見られるもので、また一つ理解が進みました。こういう指摘は本当に有り難いものです。

 また上記の戦艦「陸奥」引揚解体写真集は外板に限らず当時の艦艇の構造を理解する上で大変貴重な資料です。特に舵軸周辺の構造や装甲鈑の装着状況は図面などではなかなかイメージしにくい部分なので、興味のある方はぜひ一見をお勧めします。

1/100初代海王丸を作る:船体の再製作(その9)

2015–05–02 (Sat)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 船首の拡張部分をエポパテで埋めたので、荒削りして大体の形を出します。削る道具は画像の上からLサイズの大刃カッター、OLFAのアートナイフと平刃、エグザクトの11番刃の付いたナイフです。大刃カッターは一杯まで引き出して両端を掴み、削ぎ取るようにして削ります。他は細かい所やアールの大きな部分を削ります。本来ならば線図と比較しながら慎重に削るものですが、この製作ではあらかじめ削るだけ削った後で足りない部分があれば再度パテを盛る方法を取ります。


 今週は荒削りが終わった所まで。パテが明らかに盛りすぎで2割ほど削った気がします。これから線図と比較して削りすぎた部分を盛ります。

 以下次回。

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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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