アルプスのマイクロドライプリンタ、販売終了。

2010–05–25 (Tue)
 一般的に使用されているインクジェットと異なり、アルプス電気から発売されていた熱転写方式のマイクロドライプリンタは、民生機としては唯一白や金銀といった特色が使用でき、特に模型愛好者にとっては自作デカールを製作するためには欠かせない道具でした。御存知の方も多いと思いますが、唯一の現行機種であったMD-5500の販売が今月末を以て終了することになり、現在同社の通販サイトで最終受注を受け付けています。

 熱転写方式のため何年放置してもインクが詰まる心配が無いことや上記の金銀白が使えるなどメリットも多かったのですが、インクジェットの画質向上と低価格化、特に印刷スピードの高速化で次第に市場から姿を消し、ここ10年程はネット直販で細々と販売されているのが現状でした。時間の問題とは感じていたものの、販売停止には一抹の寂しさもあります。

 とはいえ、模型愛好者的には決して感傷に浸ってられない問題で、現状で家庭用のインクジェットプリンタに白印刷ができる機種が存在しない以上、白色を含むデカールを自作する人にとっては他に選択の余地はありません。付属ドライバは2000/XP用ですが、VistaとWindows7に関しては32bit版か7のXPモード上であれば動くようです。またインターフェイスはUSBまたはパラレルケーブルの直付けで、ネットワークアダプタには対応していないようです。

 新品はとても安価とは言えない製品ですが、家庭用プリンタは中古市場では状態の当たり外れが非常に大きく、特にアルプスのマイクロドライプリンタの場合は紙送りの微妙なブレによって機構上ベタ印刷にわずかに白線が入ってしまう不良のケースが少なくないため、中古で求める場合には実物の印字、特にベタ印刷を直に確かめるのが理想です。


 私はMD-2000という15年近く前の初代機種を使っていましたが、さすがに各所にガタが来ている上に本来は使用できない白金銀を無理矢理印字するなどかなり無理を重ねていたため、この機会に買い換える事にしました。かなり痛い出費ですが仕方ありません。納期が3ヶ月先なので、それまでに金策を考えることにします。

船首楼の製作・後編(その48)

2010–05–22 (Sat)
 前回の続き。


(2004年4月25日撮影)

 上の画像で緑色に塗られている甲板の縁の部分をウォーターウエイと呼び、甲板の水はけを良くするための通り道になっています。そのため、甲板の縁に付く大きな装備品はウォーターウエイをまたぐか、あるいはその部分がトンネルになっています。ただし、画像の右端に見える輪状のパナマフェアリードは、恐らく係留チェーンを通す関係だと思いますが、現役当時とは異なりウォーターウエイの部分まで埋められ強化された仕様になっています。


 縁の部分に0.3mmプラ板を貼って整形した所です。


 少しわかりにくいのですが、ウォーターウエイの中心に若干のへこみを付けています。

 次は船首楼甲板後端の処理を行います。

船首楼の製作・後編(その47)

2010–05–13 (Thu)
 大和ミュージアム絡みの後始末で気が付いたら1週間が過ぎました。海王丸の製作の方は相変わらずほとんど進んでいませんが、とりあえず現況を。

 1/100クラスになると、プラの組立模型ではどうしても舷側のエッジの処理が甘くなりがちです。実船では外板の上端が甲板よりわずかに上に出ているため、舷側の縁に沿ってプラストラクトの0.8mmアングル材を貼って処理します。


 画像は船首楼甲板右舷側の後端で、左側が船首方向になります。穴が開いているのは帆走用舷灯の差し込み口で、この付近は鉄甲板なので0.3mmプラ板を貼って処理します。後で貼る木甲板の厚さが0.3mmなので、それを貼った後は面一になります。舷灯の位置は厳密には1mmほど船首側(画像左側)に寄っているのですが、修正する元気がありません。画像右側の船首楼後端の形状も画像とは少し違うのですが、ここでは舷側と同じように作って後で修正します。



 船首楼右舷側の舷側はこうなります。イマイ(現アオシマ)1/100海王丸/日本丸の重大な問題の一つとして右舷側の舷窓のレイアウトがそっくり左舷の反転コピーで、左舷にしかない調理室の塵捨筒まで付いています。右舷側は一部の舷窓の位置が異なるため、キットのモールドを周囲ごと切り取って移植する形で修正しています。画像は右から二番目の舷窓の高さがやや高く付いてしまいましたが、修正する元気はとても以下略。

 現状はこんなところです。このあと甲板の縁に沿ってウォーターウェイと呼ばれる水はけ用のくぼみを作ります。

大和ミュージアムに行ってきました。(補足)

2010–05–05 (Wed)
 今回はほとんどライブラリーに籠もっていましたが、館内の写真も模型を中心に少し撮ってきました。

 館内の写真撮影そのものは一部を除いて可能ですが、1/10大和が置かれている吹き抜けのフロア以外は総じて照明が暗い上に三脚・一脚禁止、フラッシュ禁止の非常に厳しい条件が付けられています。身体でカメラを固定することになりましたが、根性と精神力で撮ってきました(本日の画像はクリックすると拡大表示します)。

 
呉の歴史コーナーの入口付近にある1/100金剛最終時の模型
艦艇模型保存会の尾池廣之氏の見事な作品です。

 
同じく歴史コーナーにある1/100長門レイテ沖海戦時の模型
TamTam会長の安藤久史氏の作品。これも見事です。
手前は南雲忠一中将の軍刀と、真珠湾攻撃の赤城第二次攻撃隊で制空隊分隊長の進藤三郎大尉の飛行帽。

 
呉の歴史コーナーの戦後エリアにある1/100日精丸の模型
建造当時世界最大の40万トンタンカー。船主よりの寄贈品。
右下に置かれているのは同船の船鐘。

 
1/10大和のあるフロアの壁際の模型
手前は安藤久史氏製作の1/100大和最終時、
奥は河井登喜夫氏が1/10大和プロジェクト用に製作された15m長官艇。


海龍や零戦の実物が置かれている大型展示室から3F展示室に向かうエスカレーターのホールにある模型群。
全て個人製作の寄贈品です。

  
売店には大和の組立模型が所狭しと並んでいました。
大型キットが最も目立つ場所に、リーズナブルなハセガワ1/450やマイクロエース1/600、手頃な大きさのタミヤ1/700やニチモ30cmシリーズも多く並んでいました。
ただ、なぜかフジミのキットが全く見当たらなかったのは売れすぎて商品補充が追いついていないのか営業が以下自主規制。



今回は全体をざっと見ただけで時間切れになりました。時間があれば再度行きたいものです。

あと、前回の記事の最初にコメントを頂いた方にですが、ご指摘の件、書くかどうしようか迷ったのですが、何か考えがあってのことかもしれませんので、当面は控えることにします。次回行くことがあればそのへんの事情も伺ってみるつもりです。コメントには深く感謝します。

 二件目のコメントの方、詳しい説明ありがとうございます。また一つ勉強になりました。

続々大和ミュージアムに行ってきました。

2010–05–02 (Sun)
 他に興味深かったのは、幾つかの艦について船体の諸孔の位置を示した入渠用図が有ることでした。

 一般的に船の模型や創作図などでは船底がフラットになっているものがほとんどですが、実際の船では主機の冷却用やボイラーの排水用などの穴が開いています。更に軍艦であれば各部への注排水口があるはずですが、それらを明確に示した模型や写真はあまり見掛けません。入渠用図の具体的な使い方はよくわかりませんが、船がドックに入った際に盤木(船を支える木)が船底の穴をふさいでしまうとメンテナンスができなくなりますから、それらの位置を正確に示す必要は充分に考えられます。

 幾つか目にした入渠用図の中で最も目を引いたのが軽巡矢矧のもので、左右両舷合わせて100ヶ所ほどの船底の穴の位置が、用途・穴のサイズ・使用される保護亜鉛のタイプも付けて詳細に記載されています。軽巡クラスの艦でこれほど多種多様な穴が水線下にあるとは思いもしませんでした。

 保護亜鉛とは水中部の腐食を防ぐための一種の防護板で、複数の金属材質がまたがる船底の穴の周辺または内側の管に付けられますが、スクリューの影響に対するものもあり、これらはブレードの先端付近の外板や舵の表面に付けられます。学研最上型重巡p26上の熊野の艦尾の写真で、スクリュー先端の上の外板や舵の艦首側の端に長方形の板が並べて付けられているのが写っていますが、これが保護亜鉛と呼ばれるもので、詳しい理論は省略しますが、ここが率先して溶けることで他の部分の腐食を防ぐ役割があります(一定の期間毎に交換します)。水線下に複数の金属材質から成る船には必ずあるものですが、模型で再現しているものはほとんどありません。矢矧の入渠用図にはこのスクリュー付近の保護亜鉛の装着位置も示されています。



 今回は興味がある艦を中心に図面をざっと見ただけで時間切れになりましたが、予想以上に種類があり、また最初にも書きましたが、デジタル化によって描かれている文字や線が紙の印刷よりも容易に判読できるようです。

 ただ、鈴谷が「スズタニ」になっていたりと、検索に必要な用語の登録に幾つか不備が見受けられたこと、戦艦全体、航空母艦全体といった大分類での検索ができず、個艦名別に当たりを探らなければならないこと、仕様上やむを得ないのかもしれませんが、端末上での図面の拡大移動といった操作がやや重いといった難点も見受けられますが、それでも模型愛好者にとっては画期的なシステムだと感じました。これだけのものがあるのなら、もっと早くに足を運ぶべきだったと思った程です。

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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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