船首楼の製作・後編(その39)

2009–08–31 (Mon)
 製作はウェルデッキ上の配管がやっと終わりました。


 上から降りてくる二本の管のうち、画像左側は海水管で、甲板清掃や消火用として用いられ、初代海王丸は露天甲板の右舷側の縁に沿って装備されています。降りた所で2本に分岐し、一本は船体内部に、もう一本は船首側(画像左側)に向かって伸びてゆきます。分岐点の付近にバルブがあり、画像ではわかりにくいかもしれませんが、ハンドルと接続口が緑色で塗られているのは海水であること、またバルブ全体が赤色で塗られているのは消火栓を兼ねていることを意味します。

 画像右側は前部汚水処理装置の換気用の管で、前部ブリッジの張り出しに沿って立ち上がり、ブリッジの天蓋よりやや高い所まで伸びています。


2003年3月20日撮影
双方の管共に現在も必要であるため、保存船にも残存しています。
画像左側の海水管が膨らんで見えるのは、
寒冷地の防寒対策として保温材が巻き付けてあるためです。


 海水管は船首楼で上に立ち上がります。赤色の矢印がそれで、製作の都合で途中まで作ってあります。矢印のすぐ上の部分で二本に分岐し、一本は船首楼甲板にあるデイリータンクの注水用として用いられ、もう一本は船首楼甲板に登ってバルブが付き、そこで終点になります。

 青色の矢印はデイリータンクの空気管(兼オーバーフロー管)で、現在の保存船ではウォーターウェイに降りて少し艦尾側に伸びた地点が終点になっています。模型ではまだ設置していませんが、ちょうどボラードの影になる位置で、現役当時がどうだったかは良く判りませんが、完成後はほとんど見えなくなる部分でもあるため、同じと考えて処理しています。


 ウェルデッキの天蓋には左右両舷にリールがあります。これについては長くなるので次回に。

短信

2009–08–28 (Fri)
 メーカーの公式発表はまだ行われていませんが、アオシマから1/350で乙型の潜水艦が発売されるようです。乙型は日本の潜水艦の中でも数多くの戦果を挙げ、伊19の米空母ワスプ撃沈、伊25の艦載機による米本土爆撃、伊58のインディアナポリス撃沈など多彩なエピソードを持つ艦種でもあります。

 また、以前から企画が発表されている、ハセガワの1/350軽巡矢矧のテストショットもメーカーサイトで公開されています。上部構造物だけですが、なかなか感じは良いようです。予定価格が重巡並とやや高めに設定されているのは気になりますが、内容との兼ね合いになるのかもしれません。

雑感:アオシマ1/350日本海軍軽巡洋艦「長良」(その6)

2009–08–25 (Tue)
 最後は資料の紹介を。

 
 まずは5,500トン軽巡全般の基本知識。実艦の計画建造から改装、戦時中の変遷を写真や記事・艦型図と各艦の行動記録で示した内容で、この2冊で基本的なことがらはほぼ網羅できます。ただ、30年前に執筆された内容で当時ほとんど知られていなかった太平洋戦争中の変遷に関する記述には注意を払う必要があることと、21×15cmと小さい本なので写真が少しわかりにくい難点はあります。

 
 学研の一連のシリーズで、左は実艦写真と1/150軽巡多摩・1/100川内の精密模型の紹介、1942年の阿武隈の公式図、田村俊夫氏による木曽・阿武隈・那珂の戦時兵装変遷レポートなどの内容から成ります。精密模型の紹介は細部を考える上で非常に参考になりますし、公式図など資料性の高い内容になっています(ただし考証図説はありません)。
 また右は田村氏による長良の戦時兵装変遷レポート及び5,500トン軽巡の兵装に関する考察、天龍型軽巡の戦時兵装変遷レポートなど既刊のアップデート的な内容を含んでいます。いずれも最初に挙げた基本知識が頭に入っているという前提で書かれている本で、かつこの記事を書いている時点では絶版ですが、模型を製作する上では不可欠な一冊だと考えます。


 Japanese Cruisers of the Pacific War に関してはアオシマ高雄の時に書きましたので、その記事を参照して下さい。


 
 5,500トン軽巡の戦史の中では、雷撃を受け撃沈されたあと三隻のカッターに分乗し、南太平洋を半月掛け500km近く走破し生還した名取短艇隊の話が良く知られています。絶対的な危機に対しての指揮官の判断と対処は現在にも通じる所が多々あるのではないかと思います。興味があればぜひ。




最後に、キットとオプションの情報も貼っておきます。

アオシマ1/350 軽巡洋艦 長良 1942

アオシマ1/350 軽巡洋艦 長良専用 エッチングパーツ

アオシマ1/350 軽巡洋艦5500トン型 共通エッチングパーツ

アオシマ アクリルディスプレイケースW-700HIGH

雑感:アオシマ1/350日本海軍軽巡洋艦「長良」(その5)

2009–08–22 (Sat)
 装備品や細部のモールドは金剛型戦艦の頃よりは向上の跡があり、キノコ型の吸気口も別部品になっています。細部はできるだけ細かくしようとした跡はありますが、缶室吸気口や艦載艇の表現などバラつきも気になります。装備品に関しては気になるものがあれば外部のパーツやエッチングセットの中から取り替えてゆけば良いと思いますが、全体の統一性という事はよく考える必要があると思います。

 14cm主砲は部品の精度が今一つで、説明書の指示通りに砲盾(I4)内部のガイドに沿って砲後部(I6)を接着すると砲盾全体が前につんのめる形になっていまいます。またその後に砲身(I12)を接着すると角度が決まらない上に隙間も出て、砲身と砲後部と砲盾も上から見て一直線にならずに曲がる可能性があります。そのため、最初に砲身と砲後部を接着してしまい、その後に砲盾を砲身側から通して接着すると上手く組み立てられると思います。その際に、砲盾の底と砲座の円形の部分が水平になるように、かつ砲が砲盾の内部で傾かないよう注意する必要があります。

 舷外電路はキットに最初からモールドされています。5,500トン軽巡は大戦中の写真資料が少なく長良の装着状況もはっきりわからないはずですが、手持ちの写真を見る限りでは各艦共に重巡ほど大きな違いはないように見えます。ただ、個別には微妙な違いがあるようですし、防空巡洋艦に改造された後の五十鈴には電路が存在しません。今後のバリエーション展開がどの程度あるのかは判りませんが、ここはタミヤの最上型重巡のように電路はエッチングに任せた方が無難だったようにも思います。



 最初にも書いたように、5,500トン型の軽巡は先の大戦では戦闘部隊の旗艦として活動し、戦史上は決して欠くことのできない艦ですが、重巡や駆逐艦に比べて兵装が弱く外観もクラッシックな印象が否めないものまた事実です。しかしながら、大きさ的にも部品数も駆逐艦と重巡の間に入るもので、初心者が船の模型の経験を積んでゆくには手頃なものです。かつてのニチモ1/200と1/500には小艦艇と大型艦の「ブリッジ」になるキットが遂に現れなかったことを思うとき、かかるキットは1/350の内容に厚みを持たせるためにも重要なものではないかと考えます。

 今回のアオシマのキットは細部には向上の跡が見られるものの、艦橋など全体のシルエット上のバランスにやや欠ける部分があり、考証面での疑問も含めて逆の意味で「らしさ」を失っていた点は非常に気になります。メーカーサイトのブログでは満身創痍になるほど力を入れたと書かれていましたが、戦時中の同型姉妹艦の残存写真資料による検討すら行った跡が見受けられないのに満身創痍だと言うのなら、厳しい表現ですが力を入れていたポイントが的外れだったと書くしかありません。

 とはいえ、5,500トン型に関しては上で述べたように発売された事に意義があるように考えます。既に球磨の発売がアナウンスされていますが、バリエーションはあまり期待できないかもしれません。重雷装艦や回天母艦は各人の改造になるかもしれませんが、細かい兵装変化やディテールの統一性など、より大きく精巧な模型を作るための土台としても貴重なキットです。

 あと1回続きます。

雑感:アオシマ1/350日本海軍軽巡洋艦「長良」(その4)

2009–08–19 (Wed)
 前回の記事のコメントにも書きましたが、このキットの平面配置を基本設計が同一である北上の公式図と比較すると、各砲塔や煙突、甲板の位置など2~5mm前後で「出し入れ」を行っているようです。ただ、船の模型に関して視覚上の違和感は主に構造物同士の関係によって生じる事が多く、ゆえに個人的にはそれらを無視する形で単にあそこが何ミリ長い短いといった指摘はあまり意味がないと考えています(この種の問題ではタミヤの1/700キングジョージV世級戦艦の配置ミスが有名で、図面通りに修正した作例を見た事がありますが、甲板上のディテールを全て作り替える程の大変な工作量にもかかわらず、完成後の全体の印象にはほとんど違いがないように見えました)。

 今回の長良に関しても、仮に平面配置を図面通りの位置に修正したところで工作量に比して全体の印象はほとんど変わらないのではないかと思います。それならば、明らかにバランスを欠いている艦橋と、これから述べる7番砲塔の位置変更だけで良いように考えています。

 最も艦尾側に位置する7番砲塔の取り付け位置は、本来であればシェルター甲板右舷側の半円状の中心に来るものですが、キットでは約2.5mmほど艦尾側に寄っています。ここはシェルター甲板との関係で目立つので、もし可能であれば一旦埋めた上で2.5mm艦首側に穴を開け直すと良くなると思います。


7番砲塔の砲座中心がシェルターデッキ右舷側半円の中心からズレている点に注意
主砲塔を固定するのであれば、
穴を埋めて青矢印のリノリウム押さえの前まで整形した後で
主砲塔の甲板に差し込む棒の部分を切った上で
前方にずらして直接接着する方法が楽かもしれません。


 キットの特徴として、船体はスプーン型の艦首や駆逐艦にも共通するナックル付きの艦尾など、5,500トン軽巡の特徴は良く表現されています。またキットの船体内側の喫水線部に切れ込みがあり、そこを切り離せばウォーターライン仕様にもなるような配慮が成されています。ただし、キットに艦底板は用意されていない上に艦尾側の切れ込みのモールドが甘いため、ウォーターラインとして作るには少々手こずるかもしれません。

 従来わかりにくさが目立った組立説明書にはかなり改善の跡があり、図版を多用し似たような取り付け部品の形状や位置関係も比較的捉えやすいものになっています。ただ、完成後の展示方法で付属のスタンドを使う場合とケースに飾り台を固定する方法が説明書の最後に記されていますが、飾り台を用いない場合は説明書過程3に於いて船体内部に固定用のナットを仕込んだり穴を開ける必要がないので、これは組立の最初にウォーターライン仕様も含めて展示方法が三種類想定してある事を示した上で、どれかを選択させるやり方のほうが判りやすい気もします。

 以下続きます。

08/14日付upの雑感等に関して

2009–08–15 (Sat)
 艦橋の検討に時間が掛かった余り、その他の部分の検討がおざなりになっていました。「艦橋以外は気になる部分はない」と書きましたが、良く見直してみると考証面で幾つか気になる部分が出てきたために、改稿追加としました。なお、記事量が多くなったため、一旦UPした部分の一部を削り次回以降に回すことにしました。

 他に部品割の部分で探照灯を90cm、40cmと書きましたが、これも110cm、60cmの誤りです。従って、ベテランモデル他のパーツセットの探照灯も使えます。それらの部分も訂正しています。

 あと、これは私は気が付かなかったのですが、何を勘違いしたのかキットの外箱表面右下に「この製品はICM社製のキットです」と書かれています。もちろんアオシマの新規開発品で、HPに誤りである旨のプレスリリースが掲載されています(http://www.aoshima-bk.co.jp/kokuchi/info/nagara.pdf、PDFファイル注意)。 この事は評価表の下にも追加しています。

雑感:アオシマ1/350日本海軍軽巡洋艦「長良」(その3)

2009–08–14 (Fri)
 まず、キットを仮組して気になった事ですが、艦橋と煙突の位置関係にどうも違和感があります。これまで写真で見てきた長良型軽巡のイメージと合いません。キットでは羅針艦橋甲板(J16)の上面の高さは第一煙突の頂部近くに位置しますが、KKベストセラーズ刊日本海軍全艦艇史上巻p287に掲載されている、昭和11年撮影の長良の写真を見る限りでは、煙突頂部よりは少し下側に位置しているように見えます。また同ページ0648のほぼ正面から撮影された写真では、艦橋側面の見張所の屋根と煙突格子の頂部がほぼ同じ位置にあるように見えます。キットでは見張所は煙突頂部より約1.5mm程度上に位置します。


赤線:キットの羅針艦橋甲板の位置
青線:阿武隈の公式図による位置


KKベストセラーズ刊日本海軍全艦艇史上巻p287より
長良の羅針艦橋甲板と煙突の位置関係に注意

 長良の公式図が手元にないため確証はありませんが、学研の太平洋戦記シリーズNo.32 軽巡球磨・長良・川内型に掲載されている、昭和17年作成の阿武隈の公式図を見ると、羅針艦橋甲板の高さは第一煙突の頂部付近ではなく、煙突格子の基部付近に位置しているように描かれています。この図面に併記されているスケールから割り出した煙突の高さと、軽巡北上の公式図から割り出した第一煙突の高さはキットの値とほぼ一致します。そのため、長良と阿武隈では艦橋の仕様が異なっていた可能性も考えられますが、キットの艦橋は上部の見張所も含めて2mm程度高く、そのために第一煙突との位置関係が微妙にズレているのではないかと考えます。
(Japanese Cruisers of the Pacific Warのp176に掲載されている竣工時の長良の艦橋側面図を、併記されているスケールから各甲板の高さを割り出して1/350で割ったところでは、ほぼキットの数値に一致します。ただし、p177の阿武隈の艦橋図は各甲板の高さが長良とほぼ同じであるように描かれています)

 また、後部マストも実艦写真に比べてかなり高い印象を受けます。これも長良の公式図がないため確証がないのですが、前述の阿武隈の公式図と比較すると、煙突の高さ(頂部の雨除け格子を含まない)に対するシェルターデッキからクロスツリー(部品E17)迄の高さの比率がだいたい1:1.73であるのに対し、キットはほぼ2倍で、1/350換算でこの位置で既に6mmほど高い計算になります。その上の十字型のトップマストも写真を見る限りではやや高い(長い)ように見えます。ただし、後部マストを短縮する場合はデリックブーム(D20)を切り詰め、専用エッチングを使う時も同様の加工を加える必要があります。



 艦橋と後部マスト以外にも考証面で幾つか気になる点があります。

 まず、煙突の頂部は、実艦ではブリキ缶を切って雨除け格子を付けたような形状ですが、キットは内側にすぼまってその上に格子があるような表現になっています。高さ的に雨除け格子の一部を再現したものではないようで、これも全体の印象を悪くしている一因です。もし雨除け格子を自作できるのであれば、キットの煙突頂部の部品(E3、E4)は使わずに上部を1.5mm延長した上で格子を取り付けるとかなり印象が良くなると思います。

 説明書課程3で船体側面の左舷側後部に4ヶ所穴を開けるよう指示されています。右舷側にも穴がありますが、これは左舷のみ開けます。

 次に、過程12のメインマストの製作ですが、ここで取り付ける上部マスト(F3)は1936年以前の形状で、キットの設定時期である1942年当時は長さが短縮されヤードも1本に変更されています。F3は寸法が合わないようなので自作する必要があります。また、クロスツリー(J24)の前端に付ける見張方向盤(F6)は、1936年頃であれば部品の形状で間違いないのですが、1943年に被雷損傷した軽巡名取の写真ではこの部分の形状が異なっているように見えるため、長良も同様に変わっていた可能性は考えられます。

 課程13~15で組み立てる、天蓋に測距儀が付く2つの大型吸気口で、実艦では艦首側に付く吸気口は背が低く艦尾側が高い仕様ですが、キットの取り付け指示は逆になっています。吸気口と測距儀の組み合わせは、課程13でI17+I19+D1を艦首側に、課程14でI17+I20+D4を艦尾側に取り付けます。

 過程21の後部マストの組立で、中段付近に見張方向盤(F6)、その上に探照灯台(J7)を付けるように指示されています。しかしながら探照灯台の位置は戦前に90cm探照灯を二基装備していた時代のもので、1942年当時はもう少し下側に位置するはずです。これも資料がなく確証はないのですが、戦前に同じ仕様だった軽巡名取が、1941年当時の写真では下の見張方向盤を外しその場所に探照灯台が移設されているように見えます。そのため、長良も同様の改修が行われた可能性があるのではないかと考えます。

 過程25で艦橋前機銃座に13mm連装と四連装のどちらかの機銃を選んで取り付けるように指示されています。これは学研歴史群像太平洋戦記シリーズNo.51「真実の艦艇史」に於ける田村俊夫氏の調査に依れば1942年4月11日~5月3日迄の入渠修理の際に換装されたものだそうで、つまりそれ以前の設定とするならば四連装、以降(ミッドウエー・第三次ソロモン海戦)ならば連装を付けることになります。

 課程31で大型ダビッド(I8+I18)を艦尾側左右両舷に取り付けるよう指示されていますが、これは左舷のみ取り付けます。右舷側は前2つと同じ間隔で甲板の縁に0.7mmの穴を開けた上でI9を取り付けます。艦載艇の種類と配置にも疑問がありますが、これに関しては明確にできるだけの資料がありません。

 説明書過程39で94式水上偵察機と夜間偵察機(98式水上偵察機)のどちらかを選択して取り付けるよう指示されています。双方の正確な装備時期はわかりませんが、98式水偵は水雷戦隊の旗艦に配備された機体であることから、長良が水雷戦隊旗艦の任に就いた1942年11月以降の装備ではないかと考えます。ただし、長良は1942年の末に入渠工事で主砲の一部撤去と機銃の増備工事を行ってキットの設定状態から変わってしまうため、もし98式水偵を載せるのであれば、1942年11~12月の極く限られた時期ということになります。ミッドウェー海戦や第三次ソロモン海戦を想定するのであれば94式水偵を載せますが、キットに入っている空冷エンジンの二号タイプの他に水冷エンジンの一号タイプの可能性も考えられます(同時期の重巡鳥海が一号タイプを搭載していたため)。

 以下続きます。

雑感:アオシマ1/350日本海軍軽巡洋艦「長良」(その2)

2009–08–11 (Tue)
キットの部品割は以下の通り。
・A部品
  船体(右舷、左舷)
・B部品
  九八式夜偵一式
・B部品(透明部品)※注
  艦橋及び見張所ガラス、60cm信号灯、110cm信号灯ガラス面
・C部品
  艦首甲板前半部、艦尾甲板、内部隔壁、シャフトブラケット
  舵、主錨、艦尾フェアリーダー、ほか
・D部品
  カタパルト、スクリュー、リール、爆雷投射機、方位探知室
  スクリューシャフト+エディプレート、艦首艦尾旗竿、
  中央甲板前部船室側壁、後部シェルター甲板下部船室側壁、
  1.5m及び2.5m測距儀、94水偵予備フロート及び予備翼、
  デリックブーム、ラッタル、後部マスト上部、ほか
・E部品
  煙突一式、中央甲板後部船室側壁、後部マストクロスツリー
・F部品
  前部魚雷発射管甲板、フォアマスト下部・上部、見張方向盤
  13mm連装及び四連装機銃、艦橋ラッタル
・I部品(2枚)
  キャプスタン、61cm連装魚雷発射管、双眼望遠鏡、主砲一式
  缶室吸気口、各種ダビッド、5cm礼砲、110cm探照灯、係船桁
  (不要部品として、53cm連装魚雷発射管、ナックル無砲塔)
・J部品
  艦首甲板後半部、中央甲板、予備翼格納所兼通路、
  後部シェルター甲板、艦橋部品一式、前部マスト上部見張所
  後部マスト下部、探照灯座、艦首楼後部船室側壁、ほか
・M部品(2枚)
  キノコ型吸気口各種、ウインチ、25mm連装機銃、パラベーン
  9m内火艇、9mカッター、11m内火ランチ、ほか
  (不要部品として、11m内火艇、9m内火ランチ、
   キノコ型吸気口の一部、25mm単装・三連装機銃)
・艦載機部品
  94式二号三座水偵一機分一式
  (不要部品として零観、零水偵、95水偵各一機分)
・エッチング部品
  予備翼格納所格子、後部シェルター甲板右舷側支柱、
  プロペラガード
・その他
  スタンド部品一式、飾り台部品一式、ビス、ナット、
  軍艦旗シート、デカール、アンカーチェーン

※注 このキットにはB部品が二種類あります。

有効総部品数(重複含)プラ420+エッチング4+ビス等
 プラ部品内訳:船体関連(A、透明B、C~F、J)148、
        装備品(B、I、M、艦載機)264、スタンド4、飾り台4

(別売オプション)
・長良専用エッチングパーツセット
・1/350 5,500t軽巡洋艦 共通手摺部品(エッチング)



 部品数はこのスケールの巡洋艦としては妥当なものではないかと思います。バリエーションとして現時点で球磨の発売が広告されているため、それ用と思われる部品も入っています。装備品のモールドは前作の高雄型重巡や金剛型戦艦よりは細かくなっていますが、エッジが例によってやや甘いので、気になる人はタミヤの最上型重巡のパーツを請求するなり、ハセガワの装備品セットやベテランモデルのパーツと取り替える(ただしいずれの場合も探照灯だけはこのキットには合いません)なり、市販のエッチングから使えそうなものをチョイスするなり、各人の知識と技量に合わせて手を加えれば良いと思います。

 以下続きます。

雑感:アオシマ1/350日本海軍軽巡洋艦「長良」(その1)

2009–08–08 (Sat)
 長良は球磨型に引き続いて建造された、5,500トン型と呼ばれる近代型軽巡の一隻で、太平洋戦争では機動部隊の護衛や輸送任務など第一線に立って活動しました。中でもミッドウェー海戦で空母赤城が被爆した後を継いで第一航空艦隊の旗艦を務めたことと、第三次ソロモン海戦での戦いがよく知られています。1944年5月に潜水艦の雷撃を受け生涯を終えました。

 3~4本の直立煙突が特徴だった5,500トン型と呼ばれる日本海軍の軽巡洋艦は、大正時代に3形式計14隻が建造されました。太平洋戦争の開戦時には既に旧式化しつつありましたが、後継となるべき艦の建造配備が遅れたために多くが第一線で活動し、内13隻が戦没しました。また設計に余裕があったことから防空巡洋艦や重雷装艦、回天母艦など大規模な改造を受けた艦もありました。模型の世界では1/700WL以外にキット化された事はほとんどなく、大スケールのキットは今回が初めてになります。

 戦史上は重要な役割を担った艦ですが、模型的には戦艦や重巡に比べると兵装が弱く外観もクラッシックな印象が否めないのもまた事実で、ゆえにこれまで積極的な模型化が図られてこなかったという事情があります。今回のアオシマのキットは、採算的な懸念はありますが、発売された事そのものに意義があるのではないかと考えています。

 まずは例によって評価表から。



ジャンル:近代艦船・旧日本海軍巡洋艦
名  称:長良
メーカー:アオシマ
スケール:1/350
マーキング:艦載機の日の丸、喫水標(軍艦旗は紙製)
モールド:★★★★
 高雄型重巡や金剛型戦艦よりも一部のモールドは細かくなっています。
スタイル:★★★
  船体の特徴はよく捉えています。ただ、この長良に関しては艦橋の形状やマス
  トの高さに疑問があり、上部構造物の位置関係にも若干のズレがあります。
難易度:★★★
 ただ組むだけならそれほど困難な所はないと思いますが、部品同士の合いの
 精度がやや弱いので、仮組と部品のすり合わせは良く行う必要があります。
 また組立説明書には改善の跡があり、以前より判りやすいものになっています。
おすすめ度:★★★★
 価格的にも大きさ的にも手頃で、大型艦への経験を積むにも最適だと考えます。
 ただしパーツを入れ替える場合はバランスを良く考える必要があるようです。
コメント:
 地味ながら5,500トン軽巡の大型キットが出てきた事に意味があります。でき
 れば最低限のバリエーション展開を望みたいものです。



 なお、キットの外箱表面右下に「この製品はICM社製のキットです」と書かれていますが、これはプリントミスで、アオシマ社製のキットです。この点に関してはアオシマのHPにプレスリリースが掲載されています(http://www.aoshima-bk.co.jp/kokuchi/info/nagara.pdf、PDFファイル注意)。

 以下続きます。

短信

2009–08–05 (Wed)
 前回更新から10日近く経ちましたが、見た目はほとんど変わっていません。


 ウェルデッキの、長船尾楼甲板がかぶさる部分の右舷側の前端(赤矢印の部分)に付く配管2本の設置作業中です。ここの天蓋にはリールも付くため一緒に作ります。これらの役目については作業の区切りが付いた後にまた。

 次回からしばらく、この話をします。

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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
模型の守備範囲:船
Webページ:模型の缶詰

現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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