ハセガワ1/350隼鷹を作る(その59)

2018–06–17 (Sun)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 製作はあまり進んでいません。艦尾のフェアリーダーを付けて甲板の縁を整形したところまで。このあと側壁を付けて甲板のボラードやウインドラス等を付けてゆきます。


 キットの艦尾甲板(D12)には側面に滑り止めパターンの付いた角形の張り出しがあります。専用エッチングで提供される舷梯を使用する場合ここに取り付けるのですが、公式図上では舷梯の最上段の部分としています。他のエッチングの舷梯を組まれた方なら判ると思いますが、艦船の舷梯の最上段はグレーチング(格子状)の構造でキットのような張り出しではありません。よって舷梯を取り付けない設定なら削り落とし、付ける場合も格子状のエッチングを他から調達して取り替える必要があります。

 そもそも舷梯はキット本体の部品には含まれていないのですから、張り出しの表現そのものが不要と言えます。事前によく検討したつもりでしたが、張り出しの事は船体に接着して成形するまで見落としていました。この製作でも舷梯は付けないので削り落とします。後で近辺に収納状態の舷梯が付くのでそれほど目立たない部分ではありますが。


 この製作では取り外した形として製作しますが、キットの張り出しの表現にも根拠はあり、正確な仕様ははっきりしません。詳細は次回に。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その58)

2018–06–11 (Mon)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 製作は艦尾甲板に移っています。まず後から組み込めない13m特型運貨船の収納部を塗装し甲板に取り付けてから船体に接着し、発動機試験場の回転盤やレールと艦尾のフェアリーダーを取り付けたところまで。なお運貨船の収納部は底の部分を一旦削り落として新たに底板を付ける事でキットから約1mm程度下げてあります。運貨船をキットではなくタミヤの部品を用いるためですが、詳細はその7及びその8を参照して下さい。


 発動機試験場の回転盤とレールはキットのモールドでは表現が弱いので、真鍮線や余りのエッチングなどで作り替えます(航空機運搬用の回転盤より一回り小さいのでそのエッチングは流用できません)。相互が連結していないのに回転盤がある事に疑問を持たれる方もあるかもしれませんが、これは直上を前後方向に敷かれた運搬軌条に対応したものらしく、公式図上でも戦後解体中の写真でも回転盤相互をつなぐレールは見当たりません。ただしこの付近は明瞭な写真が存在するにもかかわらずよくわからない所があり、それは発動機試験場の側壁と搬入口を取り付けた時にまた述べる事にします。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その57)

2018–06–03 (Sun)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 艦首錨甲板の製作がほぼ済みました。前回の記事でも書きましたが、隼鷹の艦首錨甲板はどうも商船仕様だったようなので、この製作でも軍艦ではなく基本は商船としてまとめています。


 まず前回の複製用の型ではフェアリーダーの部品が上手く抜けなかったので、形状を変えて再度試したら抜けるようになりました。

 商船のフェアリーダーは軍艦とは形状も異なりますが、根元の部分が空洞で船体中心側の側面に排水孔が付いているのが特徴です。隼鷹では艦首先端を除いて飛行甲板がかぶさるのでほとんど見えなくなりますが、一応それらしく作る事にします。

保存船氷川丸・船首楼甲板右舷側
(2002年8月31日撮影・2018年現在エリア全体非公開)
なおハセガワ1/350氷川丸のキットは船首のブルワークが高過ぎで
フェアリーダーの特徴も充分には表現されていません。
舷側自体が高いのか甲板位置が低いのかは未検証です。

 ファインモールドの真鍮帯金長穴幅狭タイプ(AG-08)の幅0.75mmを用い、穴のピッチが狭いので1個おきに埋め、また高さもわずかに足りないので艦首の4連タイプは上と下、3連タイプは下に0.15mmの真鍮線をハンダ付けして長穴の付いた帯板を作ります。次にフェアリーダーの根元をカットして帯板を切って付け直します。


 また4基ある3連フェアリーダーのうち、キットでは後部の2基(Q43)は前(Q41)よりわずかに小さい形状になっていますが、公式図や戦後の写真を見る限りではキットほどは差異が認められないので前の形状に合わせます。これはハセガワの勘違いではなく、どうもそれなりに根拠があることらしいのですが、長くなるのでいずれまた詳しく述べる事にします。

 上の氷川丸の写真で甲板の縁が赤茶色に塗られているのがわかりますが、これはウォーターウエイという水の流し路で、商船特有の構造です。製作の画像ではわかりにくいのですが、一応縁に沿って筋彫りを入れ、そこに掛かった滑り止めモールドは削っています。またウォーターウエイに沿ってキセルの首を逆さにしたような管が立っていますが、直下の倉庫や錨鎖機室などの通風口で、海水の逆流を防ぐためにこのような形になっています。これも商船特有の仕様で、終戦後の隼鷹の写真にも認められるため、真鍮線と適当なエッチングで台座を付けてそれらしく作っています。


 私は1/350ではボラードはキットのままで通すのですが、今回は少し事情があって金属部品と差し替えます。使うのは円形の台座が付いているBIGBLUEBOYの製品(No.35513)で、1セット当たり20組40本の真鍮柱と台座2種類各20組前後のエッチングから成ります。


 ハセガワ隼鷹キットの錨甲板には上端が斜めに突き出した棒状の小部品Q10を都合4つ取り付けるよう指示されています。特に説明はありませんが、これはウインドラス(Q19)及びキャプスタン(Q18)の操作コントローラーで、他の船にも同様の装備が認められます (この製作ではQ10は都合で複製品を用い、基部に適当なエッチングを付けています)。

保存船氷川丸・船尾上甲板左舷のキャプスタンと動力モーター及びコントローラー
(2002年8月31日撮影・2018年現在エリア全体非公開)
形状は若干異なりますが、斜めの部分が何らかの表示装置である事がわかります。

 間近にコントローラーがあるのは商船特有の仕様だったようで、軍艦には見当たりません。興味深いのは一部に出回っている昭和19年時の隼鷹の公式図には外側のキャプスタン用のコントローラーはどうも描かれてないらしく、内側のウインドラス用も若干違う位置に描かれているようです。描かれていない分に関しては記載ミスが考えられますが、前述の3連フェアリーダーの件と合わせて、少なくともハセガワは19年時の公式図を鵜呑みにした訳では無いことがこれらから推察できます。現在知られている竣工時の図面には艦首錨甲板の平面図は含まれていないので、他にその詳細が描かれた公式図が存在するのか、または商船からのアプローチで加えられたものなのか、事情はわかりませんが少し気になる部分ではあります。

 また艦首壁面のラッタルはキットのモールドはモンキーラッタルですが、公式図の側面図では垂直梯子のように描かれているそれにモンキーラッタルは作るのがもう面倒臭いので、そのように作ります。垂直梯子はこのスケールであれば特に専用品を調達しなくとも、1mm角程度のメッシュを切れば比較的簡単に作れますが、その際に壁面にベタ貼りするのではなく0.3mm程度浮かして足も付けるとよりそれらしく見えます。壁面には他に整備科潤滑油及び軽質油積込用の作業フラット(G54、専用エッチングA-MA264,5,6)がありますが、製作と塗装の都合でここではまだ取り付けません。

 今週はここまで。以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その56)

2018–05–20 (Sun)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 製作は艦首錨甲板に移っています。

 これはいずれ詳しく述べますが、隼鷹の艦首錨甲板と艦尾上甲板の仕様は甲板の材質以外どうも橿原丸から変更は無かったらしく、ボラードフェアリーダーやキャプスタン等の諸装備は軍艦ではなく商船式のものです。揚錨装置は一見軍艦式のように見えますが、コントローラーや揚錨機室の機器配置など仕様が少し異なるようです。

 ケーブルホルダー(上画像赤矢印)はキットの部品は使わず、艦載艇共通部品内のAE24を用い、根元を削って鎖と噛み合うようにします。またこの上面は公式図上では球状の覆いが付いているように描かれているため、ウェーブのHアイズ丸形の下面を削った上で付けています。キャプスタン(青矢印)もモールドが少し足りないので加えた後に型取り複製したものを付けることにします。チェーンストッパー(錨鎖止め、鎖周辺の白い棒状のもの)も、キットのモールドでは表現が弱いので作り直します。、


 この製作ではキットのマリアナ沖海戦から南太平洋海戦時に変更する関係で不足する部品が出てきます。幾つか細かいパーツをまとめて型取り複製しておきます。

 今週はここまで。以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その55)

2018–05–13 (Sun)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 今週は船体の残りの作業で過ぎました。まず左右貼り合わせの都合で残っていた艦首上端の外板を貼って舷外電路を付けます。船の模型では艦首部は艦橋正面と並んで目立つ所なので慎重に仕上げます。艦首上部が朝顔の花のように大きく開く形状は商船特有のもので、ここからも元が大型商船であったことがよくわかります。


 艦首艦底の防雷具用のケーブルを通す穴は公式図上ではこの位置付近に描かれています。キットでは表現されていないのでドリルで穴を開けておきます。


 同じくアンカーレセス内のベルマウスの穴も開いていないのでドリルで仮に開けておきます。穴の正確な角度は錨甲板を取り付けてホースパイプの穴を開口した際に合わせることとします。またベルマウスの形も金型の抜きの関係で下側(上画像左側)に流れ気味になっているので少し削って調整しておきます。


 艦尾の保護亜鉛板は形状も取り付け方も不明で、写真が残っている新田丸級に合わせようかとも考えたのですが、艦尾下端の形状が異なるのでスクリューブレードの位置に沿ってプラ材を並べる程度に留めています。

 今週はここまで。以下次回。


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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
模型の守備範囲:船
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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