ハセガワ1/350隼鷹を作る(その36)

2017–11–12 (Sun)
 前回の続き。


(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 左舷側の外板が一通り貼り終わりました。以前に述べたように舷側上部が互い違い、下部が中心側が上の重ね合わせとしています。外板の列数は昭和船舶史の断面図よりも少ないのですが、これ以上減らすと表現も製作も難しくなるので妥協しています。

 外板展開図も存在しないのでライン取りは任意になりますが、ビルジキールは外板の上下の接合部を越えて設置されない(同一列内に収まる)ようなので、まずビルジキールの位置から外板のラインを出し、そこから見た目不自然にならないようにラインを取ったつもりです。上部の互い違いの部分はキットのモールドの大きさに準じています。


 艦首側のまとめはこんな感じです。前にも書いたように断面形の違いから船体中央部と船首尾で外板の列数が異なるので、先端に向かう途中で2本毎に統合して減らしてゆきます。外板は船体にほぼ密着できたのですが、リベットを打った分だけ上下の接合部が目立ってしまいました。ここはまたサフを吹いたり塗装汚しを行えばまた印象が変わるかもしれません。


 艦尾側のまとめも艦首側と同じですが、こちらは艦首ほど整然な並びにはなりませんでした。巨大なエディプレートに助けられた感じです。引き続き右舷側の船体の外板貼りに移ります。


 航空母艦の入渠を間近で見た方によれば、船体の巨大さに圧倒されたといいます。それはWLモデルでは表現できませんし、フルハルでも1/700には限界があります。どこまでできるかわかりませんが、空母の巨大さが少しでも表現できればと考えています。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その35)

2017–11–05 (Sun)
前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 左舷側の舷外電路が貼れたので、船体下部の外板を貼っています。レインボーの舷外電路は留め金の部分を折り返して貼る形ですが、接着面が小さいのでその後の過程で所々で剥がれ落ちる事があります。剥がれた部分は船体の作業が終わってサフを吹く直前に貼り直す事にします。


 船首尾と中央部では断面の太さが異なるので、外側を覆う外板の列の数は中央部が最も多く、船首尾方向に向かって減ってゆきます。外板展開図が存在しないので外板のラインや太さ、減らす位置は任意になりますが、ライン取りが不自然にうねったり極端に変わったりしないようにその場その場で検討しながら貼ってゆきます。詳細はまた貼り終えた後にまとめて述べます。


 隼鷹の舷側の舷門は左舷6ヶ所、右舷に2ヶ所あり、終戦後の写真では艦尾両舷の2つを除いて閉鎖されているように見えます。

 このうち、艦尾両舷の舷門は竣工時や昭和18年6月出図の飛鷹の公式図には描かれていません。橿原丸の船尾にも舷門はないので、少なくとも竣工時に於いては無かったものと考えられます。飛鷹の公式図についてはトレースまたは改訂漏れの可能性もありますが確かめるすべがありません。この製作では加えない事にします。

 それ以外の舷門はどうも橿原丸のものをそのまま使用していたようで、いずれ詳しく述べますが図面上の位置は両者共に一致します。これらの舷門は船内に向かって開くもので、一般的に扉のヒンジは開く側に付き、またロック機構も内側に付くので外側には何もありません。モールドは航空機と同じく扉の外周をケガくだけです。なお幅広の左舷3枚と右舷1枚の扉は両開きなので、そのように表現します。

 艦尾以外の舷門の閉鎖時期ははっきりしません。空母の中には昭和18年初旬には一部閉鎖していた艦もあったようですが(この件も後でまた触れます)、マリアナ沖海戦直前の隼鷹の写真では既に閉鎖され小型の開口部が付いているように見えます。ただし艦首側の舷門の舷梯用操作ダビットや作業用フラットは終戦後まで残されています。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その34)

2017–10–28 (Sat)
 3回前の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 現状は左舷側の水線上の外板処理と舷窓のエッチング貼りが終わり、舷外電路を貼っているところです。


 隼鷹の電路はカバー無しの電線むき出しのタイプなので、それが表現されているレインボーモデルのエッチング(Rb3511)を使用します。電路を貼ったあと、水線下の外板表現に移ります。

 以下次回。

隼鷹型航空母艦に関する覚え書き(9)

2017–10–21 (Sat)
 大和ミュージアムの公開資料の中に航空母艦祥鳳の固定式と移動式の滑走制止装置の装備図があります。装置の概要は理解していたつもりでしたが、移動式は設置が任意で格納が公式図に描かれた位置だろうと考えていました。

 しかしながら手元にある航空母艦の写真からは、図面で示された位置に移動式の制止索や支柱が写っているものがありません。隼鷹も同様ですが、この点が少し引っ掛かっていたので、改めて詳しく見てきました。

軍艦剣崎(航空母艦祥鳳)
第三滑走制止装置(移動式)装備図より右舷側周辺の状況
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 滑走制止索は固定式も移動式も制止索-起倒式支柱-導滑車-制動筒がワイヤーで結ばれている構造ですが、移動式は格納筐が作業員控所の中にあり、不要の時はそこに収納されていた事を示しています。つまりその意味での「移動式」であり、写真で飛行甲板上に制止索や支柱が写っていなくても未装備の証明にはならない事に気が付きました。判断すべきは支柱の取付基部やワイヤーの導滑車(及びフラット)、制動装置の有無です。

左右共に
上:昭和造船史別冊艦艇図面集収録の公式図より
下:写真日本の軍艦第四巻より
なお、右下艦橋前の筒状の装備品は固定式装置の制動筒です。

 隼鷹はマリアナ沖海戦の前後に撮影された写真で飛行甲板前端の第一索の導滑車用フラットや中央部の第四索の制動筒が見当たらない事から、移動式滑走制止装置はこの頃には全て撤去されていたと考えられます(キットの甲板部品D5の張り出しは削る必要があります)。しかしながら南太平洋海戦当時は明瞭にわかる写真や映像がないので装置の有無は確認できません。



 空母翔鶴の南太平洋海戦の前後の写真で、海軍艦艇史等に掲載されている飛行甲板比較図で示されている移動式滑走制止装置の付近を見てみると、

写真日本の軍艦第三巻より

 海戦の損傷写真で中央エレベーター前の左舷側に支柱の取付金具らしきものと制動筒が写っています。

海軍艦艇史第三巻より

 また修理後の写真では右舷側の制動筒が写っています。従って翔鶴中央部の移動式滑走制止装置は少なくとも南太平洋海戦の直後までは設置されていた事がわかります。

写真日本の軍艦第三巻より

 艦首側の装置の取付金具や制動筒は翔鶴も瑞鶴も確認できません。ただ、瑞鶴の写真には飛行甲板の側面に滑車の付いた張り出しらしきものが見えます。導滑車用の装置のようにも見えますが確証はありません。



 これらのことから、南太平洋海戦時の隼鷹は中央部の移動式滑走制止装置は装備有、艦首部は判断がつきませんが一応公式図に従う事として、支柱や制止索は付けずに基部と導滑車、制動筒をそれぞれ作る事にします。

 この項目は以上です。

大和ミュージアムに行ってきました。

2017–10–16 (Mon)
 先日、日帰りで大和ミュージアムに行ってきました。空母の飛行甲板などで気がかりな点があり、JRの格安チケットが入手できたので確認の目的で行ってきました。

 ライブラリーと公開資料の配付方法は以前の記事から変更はありません。滞在時間がほとんど無く「海底の大和展」も見る余裕が無かったのですが、既に中間報告が出ているので無理しなくてもと思いパスしました。



 いつもの定点観測。


 売店の組立模型の売れ行きは不動のアリイ1/600、ハセガワ1/450、タミヤ旧1/350。以前は幾つかあった完成見本はハセガワ1/450のみに縮小され、ミュージアム的には「推し」のようです。アリイ・童友社の1/250が見当たりませんでしたが、ハセガワ1/450の置き方が多少不自然だったのでたまたま売れて無かっただけかもしれません。

 次回はここで見たものについて少し書きます。

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MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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