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ハセガワ1/350隼鷹を作る(その68)

2018–09–23 (Sun)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 船体にサフを吹いたところまで。艦船の場合は微細なモールドが埋まる可能性があるため、キットのままであればサフ吹きは必ずしも必要な工程ではありませんが、この製作のように表面のモールドを変えた場合はその仕上がり具合を知るために吹くことになります。エッチングとプラの両方に有効なMr.のプライマーサーフェイサー1000を軽めに吹いて表面の状態を見ます。


 外板を貼って表現した関係でその端の部分にかなり微細なホコリが付いているので取り除きます。こうして見るとジャッキステイがやや重い感じですが軍艦色を塗ればまた印象が変わるかもしれません。元々汚し塗装は好きではありませんし、この製作ではモールドを過剰気味に付けているので最小限度のスミ入れで抑えるつもりです。

 これより表面の荒れた部分を整えて高角砲座と機銃座を取り付けます。
 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その67)

2018–09–02 (Sun)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 この製作の最初の段階で25mm三連装機銃を作り、銃身をベテランモデルのレジン、銃架はレインボーモデルのエッチングの組み合わせとしました。その後BIGBLUEBOYから金属製銃身が入ったパーツが発売されましたが、非常に高価な事に加え金属銃身の効果に懐疑的だった事もあり、導入するつもりはありませんでした。ところが先日たまたまオーダー違えでパーツを入手する機会があり、試しに組んでみました。


 既に作っていた機銃からベテランモデルのレジンパーツを外してBIGBLUEBOYの銃身と差し替えたのが手前になりますが、写真に撮ると効果は一目瞭然。ベテランのレジンもキットのプラ部品と比較すると充分モールドは立っているのですが、銃身がよりスマートで銃身の長さがより強調されるようです。


 ここまではっきり効果が出れば手を入れない訳にはゆかず、他の11基についてもベテランのレジンの銃身を外してBIGBLUEBOYのパーツと取り替えました。一番上の商品画像で示されているようにBIGBLUEBOYの機銃は防盾の無いタイプで他から持ってきて付けるのも困難なので、銃架についてはレインポーのパーツのままとしています。

 昭和の頃の艦船といえば、新キットどころか装備品のアップグレードパーツすらどこからも期待できない有様で、細密化以前にメーカーやキット毎に開きが激しかった表現の差をどうやって(自力で)埋めてゆくかが製作のポイントでした。それが21世紀に入り、特にこの10年ほどで環境は激変、周辺パーツは特に1/700では日々新しい表現やバーツが提供されているといっても過言ではない状態です。1/350ではまだそこまで激しい事にはなっていませんが、いまを追いかけるのは容易ではありません。それでも工程が他のジャンルと比べて飛び抜けて多い艦船では、優れたパーツはそれだけ工程を減らし他に労力を向けやすくできますから、良い傾向だとは捉えています。




 船体は艦尾の運貨艇収納レセスの周囲に支柱を立てました。タミヤのハンドレールセット(12642)で、今回は製作の都合で甲板端の手すりについても支柱を立てて塗装してからワイヤーを通す事にします。この部分は運貨艇の搬出搬入の関係で取り外し式の一段手すりだったと考えて、キットのエッチング(A-MA149)は使用していません。今回の製作では手すりについては鋼棒タイプはキットのエッチング、チェーンが通ったいわゆる手すりタイプはタミヤのハンドレールで表現も変えるつもりです。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その66)

2018–08–26 (Sun)
 前回の続き。

 舷梯は展開状態で付ける時は問題はないのですが、航行中など展開しない設定の場合はただ単に付けないままで済ませている作例を多く目にします。露天部に収納する場合、その位置は公式図に記載されていたり写真に写っている場合もあるので、厳密を期するのであればそれも調べる必要があります。例えば航空母艦の場合、飛龍や雲龍は公式図で艦尾短艇甲板の両外側の位置が示され、また翔鶴も同様である事が珊瑚海海戦の損傷写真からわかります。

 それで隼鷹の舷梯の収納位置は公式図には記載されていないようですが、写真から判断することができます。

左:学研「空母大鳳・信濃」
右:写真日本の軍艦第四巻より
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 このマリアナ沖海戦直前、及び終戦後の写真より、舷梯のステップ部分の収納位置は艦尾両舷側、また中間の踊り場は装備位置で折り畳まれていることがわかります。

 舷梯を舷側に固縛する収納は戦前の商船で用いられていた方式で、氷川丸級客船の固縛方法がよくわかる写真が日系アメリカ人の歴史を集約したデジタルアーカイブの中にあります。直接引用はせずデータの位置だけ示しますが、

Saying goodbye at dock
Ship leaving for Japan
Ship preparing to leave

Densho Digital Repositoryより

 これらの写真を見る限り、右舷プロムナードデッキのブルワークの外側に逆三角形の架台を設け、その上に折り畳んだ舷梯を乗せて固縛していたようで、現在の保存船には残っていません。隼鷹が同様だったという根拠はありませんが、この部分のディテールが明確にわかる写真資料も無いのでこれに準ずる形で作る事とします。


 舷梯のステップ二種類は専用エッチングA-MA137,138(133,134)をそのまま、中間の踊り場はA-MA136(135)にプラ板で厚みを付け真鍮線で支え棒を付けます。今回の製作では舷梯は左右両舷共に収納状態とするので同じものをもう一組作ります。


 舷梯の架台はプラ板で作って取り付けますが、他の部分と同様に少し誇張気味に作っています。架台の先端と直上の甲板舷縁部にフライホークの手すり支柱のエッチング(FH350108)を切ってリングにした部品を取り付けます。後でステップを取り付ける際に極細の糸を通して固縛状態を再現します。


 収納状態の舷梯を仮に付けるとこのような感じになります。架台の大きさはみなほぼ同じですが、カーブの付いた舷側側面に直線のステップを付けるので、端と中央部で架台がはみ出る大きさが微妙に異なります。また踊り場の支柱の下側を支える部品は円形のリングとし、ラーセナルのリギングセット(AC35029)のエッチングを取り付けています。

 それで以前に取り外し式ではないかと書いた左舷側の舷梯最上段ですが、ステップや中間の踊り場の収納が舷側なのに、最上段だけが取り外して甲板または艦内収納というのも不自然に感じます。それに右舷側は固定式ですから、写真の見え方に疑問は残るものの、左舷側も固定とする方が合理的ではないかと考え直し、そのように作っています。


 下側から見るとこんな感じです。

 まだ細々した作業が続きます。
 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その65)

2018–08–20 (Mon)
 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 発動機試験場の平面形の修正に伴い、110cm探照灯と整備科軽質油庫の隔壁の位置を若干変更しました。そのため、この部分に隣接する舷外通路の形状も一部修正する必要があります。まず通路部分の専用エッチングA-MA165について、一旦隔壁のナックルの位置で切り離し、大きさがほぼ同じレインボーモデルの1/700舷外通路(Rb7005)を角度を合わせてつなぎます。


 次に下側のサポート部分A-MA172を通路の部品に合わせて接着し、最後に手すりの部品A-MA168を接着して仕上げます。


 これで外側の通路も合う形になります。




 発動機試験場の形状修正が済んだので、下側のサポートも付け替えます。面積の狭い部分ならまだしも、このように広い部分のサポートを揃えて作るのは楽な事ではありません。ただサポートが多い空母の場合、エッチングの穴開き三角板の数を揃えるのは資金的に辛いものがありますし、1/350であればプラ材加工の方が微調整も接着も容易です。


 下から見るとこのような感じになります。


 以前の記事で左舷側の舷梯最上段は取り外し式で付けないと書きましたが、結局右舷と同じものを付けることにしました。詳細については以下次回に。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その64)

2018–08–12 (Sun)
 前回の続き。

右:写真日本の軍艦第四巻より
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 左舷後部の発動機試験場の裏側のサポートの表現が少し弱いので付け替える事にしました。この部分は写真が残っているので少し貼って比較してみたところ、4つの穴が開いている大型のサポートの前端の形状が実艦では直線的ですが、キットでは内側に切れ込んでいて、何かが変です。そこで改めて調べてみたところ、キットの発動機試験場の平面形状が実艦とは少し異なっている事に気がつきました。

航空母艦隼鷹 十二糎二十九聯装噴進砲装備要項図第一回
(昭和19年7月26日製図)より

 以前に隼鷹の噴進砲の話をした際に用いた、大和ミュージアムの公開資料の図面がちょうど発動機試験場付近を示しているので、主要部分を抜粋して説明します。図面上では艦首側にある110cm探照灯と整備科軽質油庫の隔壁の位置(A)でナックルが入り、そこから試験場の後端(C)まで平面形状が直線である事を示しています。


 ところがキットではナックル(A)から試験場後端(C)までが直線ではなく、赤矢印の部分で内側に約1.5mm程度切れ込んでから後端(C)に向かっています。最初に挙げた裏側形状の違和感の原因はこれです。私自身も裏側のサポートの付け替えを行わなければまず気がつかなかった部分で、一旦形を整えたところを後から弄るのは嫌なのでそのまま通そうかとも考えたのですが、最小限の修正で直せそうだったので思い切って手を付けてみました。


 まず(A)~(C)の部分が一直線になるように1mm厚のプラ板を貼って整形し、次に隔壁を扉の付近で切断し、床との接着も(A)の位置まで剥がします。次に(A)の隔壁の裏の部分に切れ込みを入れた上で、内側に切れ込んでいる隔壁を(A)~(C)のライン上まで引き出して接着し直します。切断部分が1.5mmほど開くのでプラ板やエポパテで埋めてラインをつなぎます。無理矢理つないだので隔壁のラインが若干不自然になってしまいましたが、これはもう仕方がありません。


 隔壁の位置を替えたので、上の飛行甲板にも影響が出てきます。そのままでは隔壁がはみ出してしまいますが、幸いにもキットの飛行甲板は左舷の探照灯付近の鉄甲板と木甲板が別部品になっているため、接合部の先端を0.5mm程度広げれば丁度かぶさります。探照灯の脇の部分の張り出しが若干大きくなりますが、これも仕方ありません。上の図面で示されている通り、飛行甲板のサイドラインと隔壁が(B)で一旦同じ位置になり、隔壁はそこから内側に切れ込んでゆきます。

 大体の形は出来てきましたが、まだ厄介な作業が残っています。
 以下次回。

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プロフィール

MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
模型の守備範囲:船
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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