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今週の記事更新は明日(01/21)行います。

2019–01–20 (Sun)
諸般の事情につき、すみません。
(この記事は次回更新後に削除します)

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その81)

2019–01–13 (Sun)
 前回の続き。

 船には測深儀という装置があります。入出港や沿岸航行の妨げにならないよう海底までの深さや表面の地質を調べるもので、太平洋戦争の頃には主にワイヤーを海底に降ろして直接測る電動測深儀と船底からの音波による音響測深儀の二種類がありました。

画像右:手動測深儀 左:電動測深儀
(東京海洋大学百周年記念館所蔵品)
(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 このうち電動測深儀は測深儀とワイヤーを展開するブームがセットになっていて、ブームが図面か写真に写っていればその近辺に本体があります。また音響測深儀が(外観からは見えない)艦底に装備されていれば必ずしも設置されている訳ではないようです。隼鷹は竣工時の公式図で電動測深儀2組と音響測深儀1組が装備されていたようです。


 電動測深儀は比較的目立つ装置ですが、非常に小さなもので製品化されているものは私が知る限りありません。それで手持ちのエッチングを切り貼りしてそれらしいものを作りました。


 本体の製作は手すりや専用エッチングの張り出し、作業員待避所などを取り付けてゆきます。まず右舷側の短艇甲板の手すりを貼ったところまで。タミヤのハンドレールセット(12642)で取り付け方はこちらこちらに書いた通りですが、チェーンの代わりとして0.05mm銅線を二本ねじった線を通して上の作業員待避所の棒手すりと変化を付けています。また高角砲台座のそばにある棒状のものは上記の電動測深儀用のブームで、終戦後の写真にも写っています。

 以下次回。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その80)

2019–01–06 (Sun)
 新年あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願い致します。



 前回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 隼鷹の竣工時の公式図では艦橋前の4.5m測距儀の前方に8cm双眼鏡用の張り出しが描かれています。ところがその前に機銃座が増設されると機銃の上方を覆う形になってしまうので、何らかの対策が成されたものと考えられます。


 増設された機銃座が描かれている昭和18年6月出図の飛鷹の公式図では、この部分は上記のように描かれています。8cm双眼鏡用張り出しの位置が隼鷹の竣工時よりも右舷寄りで、かつ少し高い位置にあることは以前に述べました。この時は隼鷹と飛鷹の識別点の一つと考えていたのですが、機銃操作の妨げにならない措置ならば隼鷹も同様に改装された可能性があります。一時はそう判断して機銃座を弾薬供給所のところで切り離して取り付けました。

 しかし、老猿さんのブログ「海に憧れる山猿」を再度読み直し、マリアナ沖海戦には単装機銃が装備されていた弾薬供給所後方の張り出しが、艦橋側に竣工時には無かった窪みがあることから最初から機銃用に設けられたものではなく、4.5m測距儀前の8cm双眼鏡をここに移設したのではないかという考察には合理性があります。


 南太平洋海戦~昭和18年当時の隼鷹でこの部分を明確に示した写真や図面はなく、散々悩んだのですが、結局老猿さんの考察に従って一旦切り離した張り出しを再度取り付けました。ブルワークは他と同じくプラストライプで付け直し、また下部の複雑怪奇なサポートもキットの部品はやや表現が弱いので少し手を入れています。また上記の飛鷹の図面では空中線支柱は隼鷹の竣工時と同じ形状ですが、これはマリアナ沖海戦の仕様(キットの状態)とします。

 上記の飛鷹の図面には機銃座の前方に棒が描かれています。これは隼鷹の竣工時の図面に「操舵目標桿」と記載されているもので、用途に関する資料や文献はありませんが、隼鷹型航空母艦の艦橋はこれまでの空母よりも大型でかつ船体から右舷側に張り出している事と、装備位置が操舵室の中心線上にあることから、進路方向を把握し易くするために設けられたものではないかと考えます。マリアナ沖海戦直前の隼鷹の艦上写真にも写っていますが、高さは図面より約2.5mほど短縮されています。


 写真から艦橋前の機銃の障害であるのは明白なので切り詰めたようですが、ならば機銃増設後の飛鷹の図面が空中線支柱も含めて隼鷹の竣工時のままとなっている点には疑問があります。しかしながら飛鷹は残されている写真がほとんどなく現状では確かめようがありません。


 操舵目標桿はキットの部品も専用エッチングにも無いので金属パイプと真鍮線で作ります。形と位置だけ決めて取り付けは最後の段階で行います。

 以下次回。
 なお今回の再考察や老猿さんの考察で反映されていなかった部分を含めて、覚え書き(2)に於ける隼鷹と飛鷹の艦橋前4.5m測距儀周辺の変遷図を一部書き換えています。

ハセガワ1/350隼鷹を作る(その79)

2018–12–30 (Sun)
 前々回の続き。

(本日の画像はクリックすると別窓で拡大表示します)

 製作は艦橋前の増設機銃座と直下の作業員控所を取り付けた所まで。ここも入り組んで後からの塗装が難しいため、一部先に軍艦色を塗っています。


 昭和18年6月出図の飛鷹の公式図では、艦橋前の増設機銃座は銃側弾薬供給所の位置までしか描かれていません。そのためキットの部品K43もその位置でカットし、弾薬供給所もプラ板で作り替えて意味がわかるように扉を開けた状態としています。またブルワークもプラストライプに付け替えています。


 機銃座の裏側のサポートは前面の三角形のものを作り替えて長方形の4本をキットのままとするつもりでしたが、船体と合わせてみると赤矢印で示した最も艦首寄りの1本が下の作業員控所と空間的に干渉します。キットはサポートが控所の端を斜めに横切り、専用エッチングの手すりもサポートが横切る所で切れていますが、構造上不自然です。

 隼鷹の竣工時の図面では、この作業員控所は側面が逆円錐状に膨らんだ部分まで描かれています。機銃座の設置に伴って短縮されたのですが、サポートが干渉するのならその位置まで短縮するのが自然で、干渉したまま残しても意味がありません。また終戦後の写真でも赤矢印のサポートは無いように見えます。


 従って長方形のサポートのうち最も艦首寄りの1本を削除し、作業員控所の手すりも全周を囲う形として干渉しないようにしました。


 ハセガワの専用エッチングの手すりは扱いやすいものですが、全体的にやや太めで、塗装するとごつい印象を受けます。棒状のエッチングは扱いやすさと無骨さは表裏一体で、細くすればちょっと触っただけでも壊れてしまいますから、組立の安定を重視する専用エッチングの仕様は間違っている訳ではありません。ただ表現的にいまいちな感があるので、これは使わずに他のパーツを使うことにします(艦首尾等のチェーンの手すりは今のところタミヤのハンドレールセットを使うつもりです)。

 日本海軍用の手すりのエッチングは複数のメーカーから出てはいますが、どれもこれも1/350で6mm前後の支柱間隔と、最上甲板に使うようなものしかありません。上部構造物に使う場合は支柱間隔がより狭いものの方が合わせやすいのですが、ハセの専用エッチングよりも細めでそういう製品は探しても見当たりません。結局、レインボーモデルの1/400タイタニック用(Rb4001)の一段及び二段手すりが、支柱間隔4mm高さ2.5mmとやや狭いので、これを使う事にしました。上の画像は下がハセガワの専用エッチング、上がレインボーのタイタニック用手すりです。既に一部専用エッチングの手すりを使って組んだ部品は可能であれば差し替える事にします。



 年内の更新はここまでです。元々製作ペースが速いほうではありませんが、1年経っても船体の作業すら終わらないのは予想外でした。来年は早々に船体の残りを片付けてあと飛行甲板と艦橋で、さすがに来年中には仕上がるだろうとは思いますが、確約はしないでおきます(苦笑)。いずれにしてもこれが済まないと次に進めないので、なるべくペースを上げてゆきたいものです。

 では皆様よいお年を。

帆船初代日本丸の船底見学会について。

2018–12–16 (Sun)
 11月より大規模修繕工事に取りかかっている横浜の帆船初代日本丸で、ドックの水を抜いた状態での船底の見学会が来年1月に開催されます。募集要項にもあるように対象は地元横浜市の在住または在勤在学者のみですが、現在の船には無い、戦前のリベット打ちの船の水線下を直接見られる機会はまず無いので、見学可能な方はぜひ参加されてはと思います。また修繕工事で造船所まで移動した海王丸とは異なり、日本丸は公開場所での工事なので、規制区域の外から望遠などで船底の状況を確認するのもある程度可能ではないかと考えます。

 最近の模型では1/700のような小スケールでも継ぎ目として表現される事が多い船の外板ですが、洋上模型はさほどでもないものの、フルハルは船体の中央と艦首尾で断面形(外板で覆う面積)が大きく異なるので、想像ではどうしても水線下の表現に不自然さが残ります。しかしドック入り等で船底部がわかる写真資料はほとんど残されていません。

 船の外板の表現の元となる資料として、外板展開図という図面があります。それぞれの形状や取り付け位置と方法について記したもので、旧海軍関連に関しては大和ミュージアムで巡洋艦や駆逐艦の一部の図面が公開されています。

 これらの外板展開図は造船用の図面なので、内容を理解するためには表記法や図面記号の知識がある程度必要になります。ただし戦前の多くの艦艇に用いられていた外板のリベット接合は溶接主体の現代では全く使われていない工法なので、当時の解説書を参考にすることになります。

 戦前の造船の解説書は国会図書館(遠隔)などでも閲覧は可能ですが、図面と現物の仕様を照らし合わせると理解が早まります。実務でも使用された横浜の日本丸の外板展開図は、海文堂刊「帆船図説」p41-42に掲載されていて、図書館や古書市場等で比較的入手は容易です。


 この日本丸の外板展開図と実物の外板の組み方やリベットの打ち方を直接見比べる事で、ある程度図面の内容を把握することができます。特に戦前の商船などで用いられたカウンタースターン(日本丸や氷川丸の船尾形状)の水線下の仕様は、ドックの水を抜く機会がなければまず目にする事ができないので、見学可能な方は是非この機会にと思う次第です。

 この項目は以上です。

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プロフィール

MOMOKO.120%

Author:MOMOKO.120%
職業:自営業見習い
趣味:ブログの通り
模型の守備範囲:船
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現在は1/100初代海王丸の製作を一時休止して、ハセガワ1/350空母隼鷹を製作しています。

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